地方ナンバーの車が、路地に迷いこんでノロノロと道に迷っている。
夏休みと年末年始には、この手の車と、メインストリートを暴走する車が、必ず現れる。
暴走車は大抵若者で、渋谷にはそうなふうな若者が溢れていると想っているのだろう。
実際にはそんな事は無いのだけれど。、
路地に迷い込む車は、都心の一方通行の多さに驚く事だろう。
実は、この界隈で移動するならば、徒歩の方がずっと速いのだ。
車は、むしろ不便である。
ノロノロと走る車を避けて、建物の壁に張り付いていたら、ほんの1メートルの幅があるかないかの路地に、新しい暖簾が掛けられていた。
ラブホテルとバーの隙間だ。
こんな所に道があったかと覗きこんで見たら、結構奥行きのある向こうに、飲食店らしいお店が、開店準備の工事中だった。
長く暮らしていても、まだまだ気付かない迷路のような路地があるのだ。
月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり。
松尾芭蕉の奥の細道を思い出し、序文を口ずさんでみた。
旅人か…。
そう思った時に、300年の歴史がある 道玄坂地蔵尊が目に入った。
この界隈の道祖神だ。
路地とは、なかなか面白い旅路なのである。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。