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2019年12月3日火曜日

特選の訪問着 福袋~~ 最高値更新


作家物の辻が花訪問着です。
生地が良いうえに、緻密で大変良い仕事がされた特選品です。
帯は西陣の正絹で、正倉院の華紋。 格式の高い帯です。
着物の地色と同じ色が入っている帯を探すのに2週間かかってしまいました。

こちら、本年度の福袋で、本日最終便で発送させていただきます。

他に、長じゅばんと帯締め帯揚げのセット、更に草履とバッグのセットも入れましたので、総額がお申込金の 7倍になってしまいました。
今年度の最高金額を更新ですね。

通常の福袋でも、お申込み金の3倍は入りますが、5倍以上はなかなか難しいです。

今回は運が良かったと思います。

似合うだろうな~~。

2019年10月21日月曜日

加賀の小紋


こちらの枯茶色の小紋は、K子ちゃんから喜寿を迎えるお母様への贈り物です。
反物を持っていらしたので、お仕立てを承りました。

しばらく保管している状態の反物は、お仕立てのIさんが、裁断前にしっかりと調べてくれます。
今回は、若干の焼けとカビがありまして、洗いをかけることになりました。
スッキリと綺麗になってからお仕立てに入ります。

裾回しとお袖口は、裏地と申しましても目立ちますし、色の選び方で大きく印象が変わるところです。
今回は 白茶を選んでみました。
小花柄の中に入っているクリーム系やオレンジ系等も候補に挙がりますか、ご年齢を考えますと、やはり同系色が良いと思ったからです。

加賀小紋は、江戸小紋や東京染めに似ていますが、色遣いが加賀らしいと思います。
江戸の物は元々が武士の裃、つまり男柄という歴史があって、甘い色を見かける事がありません。

小紋ですから、洋装ではちょっとした外出用のワンピースといった感じです。
帯に何を合わせるかで、お召しになる方のセンスが表現できると思います。

素敵に仕上がりました。

丁寧に針を進めてくれたお仕立てのIさんもまた、近々 喜寿を迎えられます。


2019年9月23日月曜日

T家の七五三  着物支度


 今年は、T家(H君とMちゃんち)の七五三撮影のご依頼もいただいています。なかなか厳しいスケジュールですので、ブライダルの前撮りの日、午前中が七五三、午後からブライダル、8時間撮影に挑みます。

お子様は ななちゃんが七歳、ケンちゃんが五歳です。
5歳は着袴の儀とよび、初めて袴を着用するお祝い、七歳は帯解きの儀とよび、それまでの柔らかい三尺から帯を締めるようになるお祝いです。
ちなみに、三歳は髪置きの儀。

元気いっぱいのお子様の撮影は、着せてすぐ撮るのが一番なのですが、どうなることやら。

ケンちゃんは羽織はかま。 ナナちゃんは色に拘りがあるそうで、ピンクと赤が良いとの希望です。

今は、お子さんの祝い着は殆ど化繊なのですけれど、せっかくのお祝いですから正絹のお着物をお貸しします。
主に桐生で織られている子供の帯、4本所有していまして、全部正絹です。
金にしようか緑にしようか迷い中。

女の子の着物の仕立て方には、一つ身、三つ身、四つ身とあり、縫い目の位置や身幅が違います。
7歳では、背中に縫い線がある四つ身になるのですけれど、細身のお子さんでしたら、3歳の三つ身を着られる可能性があります。

これから、真っ赤な正絹の長襦袢と長着に揚げをします。
長襦袢は腰上げもしますが、長着の方は、紐でお着せしようと思っています。
その方がおはしょりの長さを調節しやすいから。

着物と帯以外に、帯の下に結ぶ しごき、筥迫や扇子等の小物、帯締め帯揚げに草履バッグ髪飾り。
必要な物が沢山あります。

肩揚げは、十三参りまでします。
そのあと、もう肩揚げはせずに、大人と同じように着てゆくわけですね。

今回は、お母様のMちゃんもお着物です。 楽しみです。

そして、来年は孫のマコシンシンが七歳!
早いなあ。
三歳の時に、どうしても和装が嫌と言ったので、果たしてあの着物が着られるかしら。

七歳の七五三の事は、アタシもしっかりと記憶に残っています。
朝、母が行きつけだった髪結いさんに1人で行きました。 緊張しました。
結い上がった頃に母が来て、それから着付けてもらいました。
水色に細かい胡蝶の柄の着物でした。

お参りの前に一度自宅に戻りましたら、父が居ました。
父は偏屈で、こういう節目のお祝いなどが嫌いだったのです。

「カラスがあほーあほーって笑ってるぞ」と言われ、酷く悲しかったのを覚えています。






2019年9月5日木曜日

思い出の 付け下げ訪問着


27年前、30になった頃に 初めて自分で誂えた 付け下げ訪問着です。
縫いの一つ紋が付いています。
披露宴に招待されて着る為だったのですが、当時健在だった母に見せましたら

母「地味ね。こういうのには黒の帯なんか合わせないで同色でスッキリまとめなさいね」
と言われたのを覚えています。

付け下げは、反物の状態で選びますので、随分華やかだと感じたのですけれど、実際に仕立てて袖を通しましたら、確かに40代までは着られるなあと思いました。

小さい姉さんが、11月に会社の先輩の挙式披露宴があるそうで、名古屋でも格式がある会場だそう。
何か着られる着物ある?とラインが来たので、引っ張り出しました。
帯は唐織で、大姉さんの物です。
オフホワイトの地には、全面に白梅が手描き友禅で施され、色紙の中には松竹梅や菊などのおめでたい柄が入っています。

付け下げには、このように 訪問着の格に近い物と、ごくサッパリとした柄が染められた 茶席向きのものなどがあり、用途に合わせて選べる楽しみが多い着物です。

昨年の夏の時も、同じような連絡がきて、その時は シャーベットオレンジの絽の無地に紗の袋帯にしました。
今回は秋ですから、袷です。

礼装の機会がある時に、着物にしよう!という選択肢を持っていてくれて嬉しい限り。
母親のアタシは152cm、小さい姉さんは160ちょっと。
身長差が8cmあるのですが、 身丈を計ったら 156ありました。
身長のプラスマイナス5センチは大丈夫です。
つまり、この身丈の場合 151~161 位の身長の人が着られるというわけですね。
大きい姉さんは 166cmありますから、残念ながら無理という事になります。

小物も揃っていますので、名古屋に送りたいと思います。

四半世紀以上前の思い出の着物、ゆくゆくは孫のマコシンの物になります。


 

2018年6月23日土曜日

KIMONO IROIRO 盛夏の準礼装


いよいよ夏が目前です。
まだ梅雨ではありますが、着物では7月・8月は盛夏の薄物を着る季節です。

普段着の事を書こうかと思いましたが、昨今では、真夏、そして真冬に挙式披露宴をなさる方が増えました。
祝宴と言えば、春と秋が多かったのですが、今やオフシーズンは無いようです。

そこで、招待状が届いて、どうしたら良いかしらと悩むのは、この盛夏の装いです。

ご親族は、大抵、冬と同じ袷(裏地がある)の黒留め袖(ミセス)お振袖(ミス)をお召しです。
レンタルする事が多くなり、また空調設備が整いましたので、屋内では袷でも良いだろうと、これは徐々にそうなりました。

同じく、列席者の方々も、袷を着ていらっしゃいます。上記と同じ理由です。

ところが、こうなってまいりますと、必ず勘違いする人が増えてくるのです。

【盛夏の挙式披露宴では袷を着る。ご親族が袷だから、列席者が薄物だと失礼になる。写真の映りが悪い】

ネットで検索しますと、このような意見を多々目にします。

コーラルでは、正式には薄物。しかし、袷でも良い。とお答えする事にしています。
ですが、その場合、会場内で着付けを済ませ、移動が有るのかどうかを確認します。
電車であれ車であれ、40度近い気温の中を袷で移動するのはとても大変だからです。

さて、画像は盛夏の準礼装です。

雄黄 ゆうおう(淡いシャーベットオレンジ)色の無地一つ紋(縫い) 絽
有職文様(兎紋等) 袋帯 絽
絽の帯揚げ
レース組の帯締め

着物も帯も小物も、全て透け感のある薄物です。

訪問着のような華やかな柄はありませんが、一つ紋の無地は大変重宝するのは袷と同じです。
このように格調高い袋帯を締めましたら、とても上品な準礼装になります。

小物は、着物と帯の中から、全体が同色になるように組み合わせてみました。

長襦袢も衿も絽です。

実際に着付けますと、長襦袢の白が透けて、着物はもう少し薄い色になります。

いかがでしょうか。涼し気な雰囲気が伝わりましたか?

このお着物は、7月に小さい姉さんが着て、夫婦で披露宴に列席します。

写真はその時にアップしましょうね。

着物全般の質問を受け付けて居ります。メール、コメント欄にてお問い合わせください。

ではまた次回。

着物好きの皆さま、浴衣をはじめ、夏の着物を楽しんで下さいね。




2018年5月22日火曜日

KIMONO IROIRO 6月単衣 小物


5月もあと少しで終わり、着物の世界の衣替えに入ります。

この暑さですから、既に裏地の無い単衣のお着物をお召しの方を見かけます。
温暖化が進んで、一足早く衣替えが当たり前になりました。

ですが、帯締め・帯揚げのような小物は、従来通りの衣替えとなります。

6月に入りましたら、帯揚げは絽のような薄物に替わります。
そうして、帯締めは、細めの物で代用される方も見受けられますが、このようなレース組みが涼やかに見えます。

6月単衣の時期から、盛夏の着物(絽や紗等)を着る7月、8月の3ヵ月間が出番となります。

洋装でも先取りがおしゃれと言われますけれど、それは和装でも同じ。
残暑が厳しい9月ですが、その頃にはまた着物は盛夏の薄物から単衣に替わり、帯締め・帯揚げは袷の時期の物を先取りして行くという訳ですね。

忘れてならないのが 半襟です。
半襟も、6月からは絽や麻です。

実際に、夏場に着物を着る人は、袷の時期に比べると減るような気がいたします。
昨今では特に、浴衣姿を見かける事の方が多いですね。

単衣から夏場には、自分が涼しい着付けや肌着、長じゅばんの工夫も欠かせませんが、周囲の方々の目に涼やかに見えるという事も大切です。

人と言うのは不思議なもので、涼し気な装いの人を見ますと、とても清々した気分になる物なのです。

着物でも浴衣選びでも、このような小物でも、色柄を選んだり組み合わせたりする楽しみに夢中になりがちですけれど、傍から見た時のどう映るかしら?という客観性を持って選ぶ事も忘れずに居て欲しいと思います。

これがつまり、気配りということですね。

軒先に下げられた風鈴が揺れるのを見て、その音色を聴く事で心の中に涼風が吹きます。

皆さんの着物姿も、そのようであって欲しいと願って居ります。

ではまた次回をお楽しみに。


2018年1月29日月曜日

KIMONOIROIRO 心境を纏う

着物を着るのには、着物と帯が必須なのは言うまでもありませんが、そこに様々な小物を足して、格や好みを表現出来る楽しみがあります。

初心者の方々は、まだまだ判らない事や、この組み合わせで良いのかしらと迷うことが多い事でしょう。

細かい決まりごとなとはまた書いて行きます。

今日は、格を気にせずに着る普段着の事を書いてみます。

季節を考える事は外せませんが、それ以外は自由です。
ところが、どうぞお好きなコーディネートでと言われましても、着物の奥深さを熟知していませんと、自由の中で楽しむことが難しく感じます。

今は寒い季節ですから、温かみの感じられる色にしてみようですとか、 梅等、季節の花の帯なら良いだろうと、その辺りまでは決められます。

そうして街に出ますと、案外と、ざっくりした紬に、梅柄の帯、或いは、梅柄の小紋に、柔らかい風合いの帯、このように、同じコーディネートを見掛ける事が珍しくありません。

とは申しましても、全く同じというわけではありませんから、それはそれで良いと思っています。

季節が感じられる装いは、見る人も楽しむことが出来ます。

さて、今年はお正月に着物を着ました。

改まる気持ちがして良いものだと思いました。

五十代半ばを過ぎ、最近は、気持ちを引き寄せて、今、或いはその日の心境を纏うという組み合わせ方を考える事が増えました。

いろはにほへと が手描きで染められた帯は、書く事が好きですので、遊び心で誂えました。

ずいぶん前のことです。

色紙柄が織り出された紬に合わせたいなぁ等と思いつつ、実はまだ絞めていません。

いろは歌には仏教的な意味がこめられています。

色は匂へど 散りぬるを
我が世誰ぞ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず

人生を達観した心境にもなるこの頃、この意味あいを意識して、抑えた色調の無地紬ですとか、 こんな心境とは無縁のところに居る、無邪気な童子柄の紬に絞めるのも良いかと想いを巡らせています。

少し沈んだ気持ちの時に、明るい色目のコーディネートをしてみましたり、節目の年齢になった時に、内面に合う色柄の組み合わせをしてみるのも、また着物を楽しむ醍醐味です。

是非皆さんも、内なる声に耳を傾けながら、心境を纏うことに挑戦してみて下さい。

*いろは歌 塩瀬染め帯 コーラル私物です

また次回をお楽しみに。

2017年11月26日日曜日

KIMONO IROIRO 小紋


昨日は一人で出かけましたが、和服でした。

着て行ったのは 小紋です。

合わせた帯は 爪搔き綴れの名古屋帯でした。

この小紋は、 江戸小紋 と呼ばれる中で、趣味性が高い柄行です。

江戸小紋の中には、3役、5役と言って、紋を付けられる格調の高い柄もあります。

こちらは様々な細かい柄が染められていて、地色はくすんだピンク系で、紋を付けない着物です。

遠目には無地に見えるほど細かい柄です。

白生地に型染がされています。

小紋は、洋装で言うと、ワンピースに相当します。

染の着物ですから、基本は織の帯を合わせます。

観劇などは、普段の着物になりますが、今回はS席での鑑賞だったために、普段の着物の中でも、少しきちんとした組み合わせにしました。

小紋は、先に書いた 江戸小紋に紋付以外は、祝宴などのフォーマルには着ません。

あくまでも普段着です。

普段着には、このような小紋と紬(織の着物)があり、好みで着分けます。

良い小紋は、シルクのワンピース、良い紬は良質なウールのスーツと言った感じでしょうか。

どちらと決めるのではなく、両方をTPOに合わせればよいという事になります。

どこからが普段なのかということをよく訊かれますが、主役が居る式典やパーティー、仕事関係のレセプション等はフォーマルです。

普段は、ちょっとショッピングから、食事、観劇など幅が在ります。

食事でも、友達とお昼を食べに行くのと、恋人とホテルのメインダイニングでフレンチのフルコースをクリスマスに・・・となりますと、洋装でも着て行く服をかえますね。

メインダイニングにジーパンで行く人は居ませんから、和服もそれと同じです。

相手が居る場合は、合わせるようにすることも大切です。

友達とのお昼ご飯で、皆がジーンズにニットセーターという服装なのに、今回のような小紋を着てゆくと、1人だけシルクのワンピースを着ているような事になりますから浮きます。

逆に、フルコースを食べに行くときに、恋人がスーツを着ていて、自分が木綿の着物だったら これはやっぱりおかしい事になってしまうわけです。

そう言う事を色々と考えますと、体格にあった色柄の小紋を持っていると、とても重宝です。

帯で雰囲気や格を変えることも出来ます。

結婚式や式典以外では着物を着ないという場合は、小紋を持っていても出番がありません。

あくまでも、普段にも着物を着る人に便利な着物です。

小紋には、小紋に合わせた草履を履きます。

礼装用の草履では無く、普段用です。普段の草履にも種類があります。

次回は履物の事を書きましょうね。

和服は贅沢な趣味と仰る方が増えました。

ですが、一通り揃えてあれば、特に買い足さなければならない物は無く、案外と経済的です。

靴にバッグにコートにと・・そういう買い物が不要になります。

11月も半ばを過ぎましたので、昨日はウールツイードの和装コートを着ました。

着物だけ、或いは着物にショール程度で歩けるのは、10月~11月半ばで終わりです。

道行コートなどは、これから3月末まで着用しますよ。

皆さんも是非、着物でお出かけを楽しんで下さいね。



2017年10月6日金曜日

KIMONO IROIRO 麻の葉




 伝統的に今に引き継がれている柄行の中に、麻の葉 があります。

寿陵の投稿で着ていた七宝繋ぎなどと同じで、好きだという人が多い柄です。

麻は大変強く、また成長も早く、世界各国で自生していて、人々の食料として、また衣類として欠かせない植物です。

この麻の葉っぱを文様化したのが麻の葉繋ぎです。

和の世界では、織りや染の着物、帯だけではなくて、襦袢や小物にも使われています。
魔除けの意味合いもありますので、成長を願うと共に、災難に合わないようにと、生まれたばかりの赤ちゃんの産着にも、この麻の葉柄が使われているのです。

大小姉さんも、産着には白地に黄色の麻の葉柄を着せました。

単純な幾何学模様に見えますが、そこには、人々の願いが込められているという訳です。

見切り品の安物ですが、コーラルの飯碗も麻の葉。
外側は朱で、内は青で染付されています。

お宮参りの時ですとか、出産のお祝いに行く時ですとか、良い柄ですね。
季節に決まりはありませんから、いつ着ても良いのですが、縁起柄ですので、仏事には着られません。

1番上の画像は 木綿の久留米絣の普段着で、今は手に入り難い物の1つ、私物です。
重要無形文化財・伝統工芸品に指定されている 居坐機の物です。

弓浜よりも、少し濃い正藍染めです。
もっと着込んで、藍の良さや柄行の変化も楽しみたいと考えています。

青は藍より出でて、藍より青し。氷は水これをなして、水より寒し と聞きますね。

正藍染の魅力と共に、このような伝統の柄は、意味を知る事で更に趣深く感じられるものだと思います。

暮らしを見回してみましたら、一つくらいは麻の葉柄が見つかるかもしれません。
是非探してみてください。

次回は、袷の季節について書こうと思います。

どうぞお楽しみに。

2017年9月17日日曜日

KIMONO IROIRO 弓浜絣展


お問い合わせを沢山いただきました。
ありがとうございます。

①木綿の着物について
浴衣とは違います。使う糸の太さが全く異なりますので、ざっくりとした風合いです。
糸を先に染めて、それから柄を織り出します。
先染めと呼びます。
浴衣は、後から柄を染めます、生地も肌に添う柔らかさです。

②仕立てについて
大抵の場合は、単(裏を付けない)仕立てです。

③着て行ける場所について
あくまでも普段着です。
家庭着としてはもちろんですが、気軽なお出かけやお友達とのショッピング、お食事などです。これは、正絹の紬と同じです。
ただ、裏地がありませんので、和服の事をよくご存じない方は、どうして袷の時期に単を着ているのか?と思われることがあるかもしれません。
寒さしのぎは、肌着や襦袢で工夫します。

④購入と価格について
鳥取の織元は5~6軒ありますが、手旗ですので、予約になろうかと思います。
コーラルでも予約代行は致しますが、だいぶお待ちいただく事になろうかと思います。
お値段は柄行によっても違ってきます。

着物反物 50万~
名古屋帯 20万~
バッグなど 2万~
がま口など 3千~

おおよそこんな感じです。
昨日のお着物は、ごめんなさいm(__)m 今はお譲り出来ません。
木綿の着物は、この弓浜絣や久留米絣のように、とても高価になってしまい、普段着なのに何故?と思われる方も多い事でしょう。
無形文化財クラスの物は、未だに人の手によって、糸を紡ぐ所から始まるのです。
一反染めて織るのに、半年~1年かかったとしますと、50万でも、月にしてみましたら5万円です。ですから、コーラルは、100万円でも申し訳ない価格だと感じます。

木綿は他の産地もあり、機械旗ですが、手の届く価格の物もあります。
そういう木綿の着物を検討されるのも良いかと思います。
川越唐桟という 縞と格子のお着物はお取り扱いしておりますのでお問い合わせください。

さて、弓浜の織元さんから、弓浜絣展の案内が届きました。
綿を紡ぐ、機織りなどを見たり体験できますので、是非足を運ばれてみてはいかがかと思います。

展示品に限り、販売もありますが、数は多くないと思います。
開催期間も短いのです。


弓浜絣展
大阪:10月5日~7日
   鳥取県関西本部交流室(大阪市北区梅田1-1-3-2200 大阪駅前第3ビル22階

東京:11月24日~25日
   とっとり・おかやま新橋館
   東京都港区新橋一丁目11番7号 新橋センタープレイス

無形文化財だからとか、希少だからと聞けば、手に取り纏ってみたくなるのは人情です。
ですが、高価だから素敵で似合うのかと言うと、これは洋服と同じで違うと思うのです。
むしろ、このような伝統的な織を見て、その仕事を知るという方が有意義です。
勿論、購入できる方はそうなさるのも良いですが、ただ、普段に木綿を着たいという事なのであれば、毎回申し上げるように、分相応を見極める事の方が重要です。
そこに、着る方の 品性が表れると、そう思っています。

2017年9月12日火曜日

KIMONO IROIRO 虫干し



 着物は、年に2~3回は虫干しをする。
風を通すという事なのだが、土用干しなどと言っても、今の日本では、湿度が低く空っと晴れる季節が短くなってしまった。

暦に頼らず陽気を見て、しばらく袖を通していない着物などから湿気を抜いてあげる。

10月から11月あたりは良いかもしれない。

すっかり仕舞い込んでいた物を、整理しながら虫干しの準備をしている。

クローゼットや桐たんすを開け放って、積んである着物の順番を変えるだけでも随分と違うものだ。

時間があれば点検をして、虫食いやシミなどが無いかどうかをよく見る。
そうして、裏の変色などが見つかったら、それは放っておくと広がってしまうから、思い切って洗いに出す。

5年に1度くらいは、虫干しのついでに、もう若くなって着ないかもしれない着物や、締めない帯をより分けると良い。

人は当たり前に歳を取るから、いくら好きな色柄だって、やがては似合わなくなってしまうのは止めることが出来ない。

派手だと思う着物は、色を掛ければ地味な色目に変えることも出来るのだ。

50代半ばから、この先着るだろうなと思う着物と帯を、やっとの事で選り分けたら、随分と少ない事に気が付いた。

そして、少し前までは、地味すぎると思っていた物が、意外に似合う年齢になっていた。

あれやこれやと着てきたが、もう、好きだと思う物は変わらないようだ。

色も柄も邪魔になって来て、むしろ、小物に色味があれば、もうそれで良いと思う。

藍地に宝相華紋の名古屋帯だとか、男縞の唐桟、童子柄の長襦袢、好きな博多献上等、よっこらと選り分けていたら、こんな時間になってしまった。

着物は、準備にも時間がかかるが、着た後と、この虫干しをさぼるといけない。

ゆったり構えてやらないと、せっかく着物好きになっても、結局は着ない人になってしまう。

和服は、畳むとコンパクトだが、結構重い衣類だ。

この重さを感じ、手入れの作業を愉しむ余裕があれば、着物は50年経っても、清々と美しいままでいてくれる。

直射日光に当たらない、風通しの良いところに、数日提げておけばよい。

9月単の時期もあと半月。

10月からは、いよいよ袷の季節になる。

2017年8月26日土曜日

KIMONOIROIRO 読売書法展 授賞式


 前回は日展での受賞だったEちゃん。

今年は、読売書法展で読売新聞社賞を受賞されました。
大賞から入選まで、八部門あり、上から三番目の賞です。
おめでとうございます。


大学卒業の頃から、10年のお付き合いです。
ご結婚前から通って来て下さり、節目にはいつもご連絡を下さいます。
のほほんとしたご性格で、着付けのお稽古にも、その性格が表れていて、実はまだ、1人で着られる自信が無いそう。(なんとか頑張らなければいけません)

本日は授賞式。

日展の時は、アフタヌーンドレスを作らせていただきましたが、今回は和服です。
ご相談を受けたのが月曜日でしたので、大急ぎでお支度を整えました。

古代紫の絽の無地に、流水に水鳥が織り出された紗の袋帯。
そして、帯揚げは薄オレンジと薄紫の暈しに桔梗柄の絽、帯締めは夏用のレース組です。

諸先輩方がいらっしゃる事、受賞という式典である事、そのような事を考えて、控えめながらきちんとした準礼装の装いです。

おめでたい事ですから、袋帯で二重太鼓に結びました。
八月も終盤ですから、少し秋の気配を感じられるコーディネートです。

衣紋(首の後ろ部分)は、抜きすぎず、絽の白い半襟は、あまり見え過ぎず、そして、やはり野暮ったくなりますので、帯揚げが見える分量も控えめに。

御着付けは、だいたい20分~30分です。
すっきりとお似合いですね。

今回の無地は、紋がありませんので、袋帯で格上げしました。
名古屋帯を締めましたら(お太鼓が1重です)、逆にちょっとしたよそ行きにもなります。
色も慶弔両用で、年齢を選びません。大変便利なお着物です。

Eちゃんは、書道の中のかな文字を書かれます。
とてもやわらかな優しい字です。
精進を重ね、こうして受賞された事、心からお祝い申し上げます。
お支度とお着付けをさせていただけて、とても嬉しく思って居ります。

以前に、筆耕などのお手伝いをお願いしたことがあり、Eちゃんが筆を持ち、紙に向かう姿を拝見したのですが、その時の真剣な様子が思い出されます。
精神統一、字に息吹を吹き込むというのでしょうか。

益々のご活躍を願って居ります。

作品は、国立新美術館で、9月3日まで展示されています。

皆さん、是非足を運ばれて下さい。

 ライフワークとしている着付け着物塾も、他のお仕事もお休みを頂いて居りますが、こうしていつも覚えてていて下さることは、とても嬉しい事です。再開まで、お待ちくださいませ。


* 節目の時のコーディネート及びお着付けは、極力対応させていただきますのでご連絡ください。





2017年8月4日金曜日

KIMONO IROIRO 帯締め 帯揚げ





 和装小物の代表格、帯締めと帯揚げです。

 着付けのお稽古で、帯結びまで到達された生徒さんはご存知かと思いますが、先ず、この帯締め(綺麗な色の組み紐の方です)が無ければ、名古屋帯も袋帯も締めることが出来ません。
とても重要な紐です。

この帯締めをきちっと締める事で、帯は綺麗に締められた状態を保てます。
きつ過ぎず、緩すぎず、加減を覚えて締めなければいけません。

そこで重要になってくるのが、材質と製法です。

帯締めは良質な物を使いましょう。
何故かというと、手組みで質の良い絹糸で組まれた帯締めは、締め心地が良く、帯結びが崩れるのを防いでくれるだけではなく、締め加減が出来るからです。

これは、自分で着られるようになってから、実感できると思います。
機械組みとの差は、言葉で伝えにくい部分ですが、やはり人の手で組まれた紐の方が良いのです。馴染んでくれます。

次に帯揚げです。

画像の山吹色の方ですね。
帯を結ぶ時に必要な 帯枕を隠してくれます。
帯揚げも、綺麗な結び方をするのには練習あるのみです。
そして、見える分量の加減で、着姿が粋にもなり、野暮ったくもなります。
この帯揚げのように、絞りの物もありますし、染の物もあり、TPOを知らなければ選びようがありません。

帯締めも帯揚げも、礼装から普段着まで、合わせる種類があるのです。

どちらもコーラルが大切にしている物です。

帯締めは 伊賀の組み紐で、笹波組みという名前です。
5色の絹糸で組まれています。房の部分を見ると、相当の本数の糸で組まれていることが解ると思います。

帯揚げは、大小姉さんが使った 振袖用の総絞りです。
こちらも手絞りです。

染める前が、白の画像です。
角の様に尖った布が密集しています。
これも、手で糸を縫い、巻いてあります。
きつく巻かれた糸に隠れた部分の布は、染料が染み込まないのです。
ですから、染めた後に糸を解きますと、その部分が白いままです。

組紐も絞りも、手仕事では数ヵ月の時間をかけなければ完成しない物です。
非常に根気のいる仕事なのです。

どちらも、買い求めてから相当の年数が経過しています。

帯締めの収納は、着物好きな方々は色々工夫されていると思います。

コーラルは、二枚目の画像の様に、房部分を本体で押さえるように結び、三枚目の画像のように、その結び目が真ん中に来る結び方にして、帯箪笥の小引き出しに収まるように保管しています。
房に紙を巻く方もいらっしゃいますが、この収納方法が良いと思っています。

この結び方を習得したいと、皆さん頑張っていらっしゃいましたので、そのうち動画を載せたいと思っています。

さて、余談になりますが、この帯締め帯揚げなどの和装小物は、ピンキリです。
2千円そこそこの物から、何万もする物まで、10倍、20倍の価格の開きがあります。

着物好きな方へのプレゼントにしようと買いに出かけたら、その値段に驚いたという方がたくさんいらっしゃいました。

コーラルの方針は

分相応の範囲で、なるべく良質な物を吟味して買い求め、長く大切に使う です。

これは和装に限った事ではありません。

過去にこのような事がありました。

留め袖などに使う、白の礼装用帯締め帯揚げを注文して下さった生徒さんが居ました。
お値段は3万円位でした。息子さんの結婚式の際に使われました。
彼女は着物を好きになって下さった、随分昔からの生徒さんです。

その彼女のご友人が、やはりお子さんの結婚式で黒留め袖を着ることになりました。
そして、彼女に 白の帯締めと帯揚げを貸してくれない?と言ったのです。

彼女は、桐箱に保管していたセットを貸しました。

ところがです。
ご友人は、それを汚してしまったのです。お食事の際に、とても目立つシミを付けてしまいました。クリーニングでも落ちませんでした。

そのご友人から、コーラルに依頼がありました。
白の帯締めと帯揚げの新しいセットを、彼女に送って欲しいという事でした。
渡されたのは1万円です。

双方が不快な思いをされたわけです。

生徒さんには、自分が本当に大切にしている物を、むやみに人には貸さないことを伝えました。 貸すのであれば、そのままの状態で返ってくるとは限らないという事です。

ご友人には、必要不可欠な物は、レンタル業者さんなどで借りるか、或いは自分で買い求めるように伝えました。
自分にとっては一回きりのどうでもよい物でも、人にとっては大切で価値ある物である場合があるからです。

物の価値が解るようになると、人に貸すことに抵抗を持つようになります。
当たり前の事です。
物の価値が判らないままですと、借りる行為にためらいが無くなります。

そうして、物を大切にしている人は、そのうち、人から 貸してと言われなくなります。
同じように、物を大切にする友人が出来る事でしょう。

価値を知らないままで行きますと、そのうちに、それ頂戴 と平気で言えるようになります。
ポンとくれる友人が増えます。あげても惜しくない物をです。

どちらになるかは、皆さん次第だという事ですね。

着物塾、次回をお楽しみに。


2017年7月9日日曜日

KIMONO IROIRO  浴衣



 特に和服が好きではなくても、浴衣は着る方が多いです。

これはお稽古で使っていた紺地の浴衣。
皆さん、練習で必死過ぎちゃって、柄行までは覚えていないかな。

素材は綿。 機械ではなくて、職人さんによる本染めです。
機械で染めたものとを見分ける場合、裏を見てください。
本染めの場合は、染料がしっかりと染み込むために、裏も同じ色柄に染まります。
機械の場合は、生地の表面にプリントしますので、裏は白っぽいのです。

もう暑苦しくてよくぞそんな色柄の浴衣を着られるもんだ!と嘆かわしくなるほどの
赤やピンク、レースひらひらのも見かけますね。

簡単に言ってしまうと、浴衣はそもそも、湯上りに纏うような普段着で、
いわば、部屋着のようなものです。
外出着に分類される浴衣は、また次の機会に。

市販されている浴衣は、ほぼ海外製品のミシン仕立てになってしまいました。
これは手縫いです。
手縫いですから、解くのも簡単で、生地が傷んで来たら寝間着に、最後は雑巾になるまで大切にしたものなのです。
(ミシンは上糸と下糸を使いますから、解きにくいです)

基本は、紺地、白地です。 なんてったって涼しげですから。
着ている本人ではなくて、はたから見て涼しげであるという事は、言ってみれば、周囲の方々への配慮でもあるわけです。

身長や細身、ふくよかさん、自分の体形に合った柄つけの物を選びましょう。
これは着物の基本です。
文様を見て、良いと思っても、似合うとは限らないからね。
この浴衣のように大柄な花模様は、小柄の方には残念ながら似合いません。

下の画像は裏側です。
居敷当て という白い生地が縫い付けてあります。
お尻にあたる部分です。
座ったりしゃがみこんだり、一番糸に力がかかるのがお尻です。
つまり補強してあるということです。

恋人と花火大会に行って、座ったとたんに お尻部分が破れたなんて悲惨な目に合わないように。

浴衣は、肌襦袢と腰巻の上に着ますよ。
間違えても、パンツ(下着の)とブラジャーの上に直接着ないでくださいね。
肌襦袢は進化していて、スリップタイプのものが出回っています。
バストは、洋装では大きく見せたい(アタシはそうじゃないけど)って、無理だし・・。
胸は潰しましょう。
和装ブラが便利です。

帯の上に、豊かなお胸が乗っかっているような着方が、最もカッコ悪いのです。
これも他の和服と同じです。

おさらいになりますが、和服は包み隠す、洋装は見せる という大きな違いがあります。
包み隠された物を見たいと思うのが本能です。(殿方の)
つまり、異性を意識している衣類であるという事は、浴衣も他の和服も同じってことです。

そして、明るい時間には濃い色を、夕暮れから夜は白地が基本です。
何故かというと、映えるから。
当たり前ですね。 暗い中で暗い色を着ていたら目立たない。

似合う柄を上品に、歳相応の着方で。

長襦袢を着ませんので、半襟は見えません。
これも復習ですね。
襟が無いときは 足袋は履かないのです。素足に下駄です。
よそ行きになる浴衣で、長襦袢の半襟が見える場合は、夏用の麻の足袋を。

最期に下駄の事。
塗りの下駄は、裸足が気持ち良いです。
桐の素地のままの下駄も魅力的ですが、足裏の跡が残って汚れます。
足袋を履いた時用にした方がよろしいですね。

帯は単の半幅。あるいは夏用の名古屋でも。

ところで、この画像の浴衣に染められている花は何でしょう?
むくげです。盛夏の花ですね。
金魚ですとか、朝顔や花火のように、夏の柄を着るも良しですが、晩夏の頃には、秋草などの柄に着かえる楽しみを持てたら、粋な事でしょう。

着物塾 浴衣でした。







2017年5月30日火曜日

KIMONO IROIRO 絽塩瀬 染帯


五月も終盤です。
着物の世界では、6月から薄物 夏の装いへと衣替えしてゆきます。
6月は、袷の着物と同じ生地で、胴裏や八掛けと呼ばれる裏地を付けないお仕立てになります。
これが単衣のお着物です。
そして、長じゅばんや帯、半襟、帯揚げ帯締めのような小物は、一足早く 夏物を身に着けます。
簡単に言ってしまうと、 袷のお着物は、裏を付けるかつけないかで、着られる時期を替えることが出来るという事なんですね。
柄さえ合っていればの話ですが。

アジサイが涼しげなこの帯は、前に書きました 塩瀬の染帯です。
ですが、塩瀬で、夏向きに織られた 絽の塩瀬で、反物の状態で見ますと、透け感があるので良く判ります。
黒地の方も、同じ絽の塩瀬で、 波に貝殻が染められていますね。
どちらも、6月から盛夏の8月末まで、3ヶ月間締めることが出来ます。
趣味性の高い染帯ですから、小紋、夏の麻、無地などに合わせます。

地色が白と黒で、対照的な夏帯です。
夏場の着物は、長じゅばんが透けて見える薄物です。
お坊さんの黒い袈裟を思い浮かべてみてください。
夏の黒は、下の白が透ける事で、なんとも涼しげな印象になるのです。

この黒の帯も、仕立てる時には、芯に白を使いますので、大分印象が変わります。
着姿が、ひと様から見て涼しげに見えるようなコーディネートをあれこれ考える事は、とても楽しい事です。
野暮にもなり、粋にもなる。
この辺りが 着物の醍醐味というわけなのです。

2017年5月14日日曜日

KIMONOIROIRO 殿方の着物

昔、和楽を趣味になさっていらっしゃっる殿方が、しばらく着付けのお稽古にいらしていた事があります。
最近は、男の方でも和服に興味がある方が増えているような気がしますね。
飾られていたのはこちらの和服でした。
モスグリーンの染めの着物にお対の羽織り、そして袴ですね。
殿方の着物は、おはしょりを取りませんので、仕立て方も寸法も違いますよ。
首の付け根から足首位までが身丈で、脇の身八つ口も開けません。
夏は浴衣以外に、紬(織りの着物)も外出着になります。羽織を着ないのを着流しと呼びます。
羽織りは洋装のジャケットと考えると解りやすいかと思います。袷の時期の防寒だけでは無くて、羽織を着る事でよそ行きになると言うわけです。
ですから、ジャケット着用のレストランに行く場合は着流しではなくて羽織を着ます。
着物と同じ色でなくても構いません。
更に、パーティーや式典などに着る場合は、袴を着用する事で格が上がります。
こちらのお着物は後ろが見えないのですが、羽織の紐に白が使われていますね。
白の羽織紐は礼装用ですので、たぶん、着物と羽織に一つ紋が入っているのではないかと思います。
並んで飾られている女性のお着物が訪問着ですので、格を合わせているというわけです。
礼装ですので足袋も白を合わせます。
普段着の場合は、色足袋に下駄で構いませんが、礼装では下駄ではなく男草履です。
正礼装は黒紋付きに五つ紋付きです。
和装の婚礼での新郎さんの装いを思い浮かべて下さいね。
ということで、奥様が訪問着、旦那様がこの装いであれば、お二人が同格になりますから、披露宴に出席出来ます。
凝り始めますと、殿方の着物もなかなか奥が深いのです。
先ずは浴衣。次によく頼まれますのが、大島紬などの着物と羽織りです。
奥様が紬や小紋で、旦那様がお対の着物と羽織り。 ちょっとしたお出かけや初詣など、着用する機会が多いのです。
染めの着物と羽織りに袴までは、茶道などをなさっていらっしゃっる方は別として、滅多に依頼はありませんが、 着物をご夫妻で楽しまれる方が増えたら良いなと思います。
ザックリと、殿方の着物についてでした。

2017年4月23日日曜日

色留め袖

着物のディスプレイが変わっていたので撮りました。 落ち着いたご年配向きの色味。
文様は牡丹ですね。百花の王牡丹は、幸せや富の象徴で、他の柄と組み合わせて描かれる事も多い柄。 季節は4月~6月くらいですね。
さて、よーく見て下さい。帯から上です。 肩や胸、袖。
ありませんね、柄が。柄があるのは帯から下だけ。 これは留め袖です。 地色が黒い 黒留め袖は、ミセスの正礼装です。結婚式で親御さんやご親族が来ているのを見たことがあると思います。 この牡丹の留め袖は黒ではありませんから、色留め袖と呼ばれ、やはり正礼装と同格になります。 皇室関連の祝賀会等では、黒は着ないことになっていますので、ミセスはこの色留め袖が指定されます。 春は祝宴が多いシーズンです。 結婚式での場合、ご両親は黒留め袖ですが、 祖母やご親族は、色留を選択しても良いのです。大抵は紋が入っています。 ですが、間違いなしって事で黒留め袖が大半です。 そういった意味では、出番は限られますが、この色留め袖の出番が多いとおっしゃる方もいらっしゃっいます。
結婚式で言えば、親族ではなく、主賓のお席に座る方、またそれに準じた方です。 例えば、新郎新婦が何かのお稽古に通っていて、先生をお招きする。 出番ですね。 仕事の上司でご夫婦ともにお世話になっている。 昔は仲人さんで黒留め袖ですが、今は仲人さんのいない結婚式の方が多いです。ですので、主賓席では色留めが正礼装になります。訪問着でも構いませんが、色留めは格が上になります。 裾紋様だけの留め袖の風格があるんですね。 アタシも一枚色留めを所有しています。 着付けの生徒さんがご結婚なんて時には出番なのですが、大抵は裏方でお仕事させていただく事が多く、まだ袖を通していません。 一度くらいは着たいなぁと思っています。

牡丹の柄は訪問着やつけ下げ、振り袖にも染められます。 寒牡丹の場合は、葉が描かれていない場合が多いので、その辺りはよく見極めましょうね。

2017年4月21日金曜日

下がり藤




 藤の花が咲きだしました。
ちょうど家主の方がいらしたので、撮影許可を取りましたらどうぞどうぞと。
花かんざしみたいで綺麗ですね。
近辺ではあまり見かけませんが、大きな藤棚があったら見ごたえがあるだろうなと思いました。
藤の柄は、着物や帯にもよく使われます。
今の時期に締める名古屋もあれば、袋帯もあります。
自然に咲いているのと同じように描かれていることが殆どで、当然向きは下です。
あえて下がり藤と呼びます。
趣味の普段着に合わせる場合は良いのですが、袋帯ですと、慶事に締めても良いかという質問を受けることがあります。
下がる ということで、避けた方が良いとお答えすることにしています。
明確な決まり事ではないのですが、迷う時にはやめておく方が良いと思うからです。
また、喪の時に締める名古屋の染帯に、墨一色で藤が描かれた物を見たことがあります。下を向く、うつむく様は、涙を連想させますね。

藤は、家紋にもたくさんの種類があります。
手持ちの紋帖に、下がり藤と上り藤が並んでいたので参考までに。
例外として、日本舞踊の 藤間流では、年間を通じて、藤のがらの帯、着物、浴衣が使われます。これは、流派の家紋と考えれば合点が行くかと思います。
例えば、無地の着物に下がり藤の紋がついていて、これで披露宴に出席はOKです。
家紋は柄ではなくて、あくまでも印だからです。

花そのものだけではなくて、藤色は、和の世界では欠かせないくらい頻繁に使われます。
春に藤色の帯締めと帯揚げという装いも、桜に負けないくらい素敵だと思います。

2017年4月12日水曜日

 塩瀬の染帯 胡蝶柄


表通りの老舗呉服屋さんに飾られていたこれ。
塩瀬の染帯です。
塩瀬というのは織物の呼び方。
密な縦糸に太めの緯糸でしっかりと織られています。
新潟の五泉が産地として有名なので、五泉塩瀬と呼ばれますが、今は化繊の物も出回っています。新潟は 上越、中越、下越、佐渡の4つに分かれていて、五泉は下越地方です。

染の着物に織の帯、織の着物に染の帯  と良く言われるのですけれど、
これは塩瀬に胡蝶を染めた帯ですので、織の着物に合わせる場合が多いです。(例外があります)
織の着物とは、紬ですね。
大島とか、結城紬とか、聞いたことがありますか?
糸を先に染めて、その色糸で柄を織り上げてあるのが一般的で、白生地に後から文様を染める染の着物と違い、普段着の着物の代表です。

この爽やかな胡蝶の柄は、お太鼓結びにした時に背中に見える部分です。
大抵の塩瀬は、同じ柄が帯の前の部分に染められています。
普段用の塩瀬染帯ですから、礼装用の袋帯では無くて 名古屋帯。
二重太鼓には結ばないのでお太鼓は一重、お仕立ても名古屋仕立てが殆どです。
丸巻き(反物)の状態で売られていて、後からお仕立てをします。
着物初心者ですと、反物で並んでいますので、これが着物なのか帯なのか判らないかもしれません。
染の帯は普段用なので、趣味性の高い柄行が染められていることが多いです。
お祝いとか関係なく、むしろ季節を楽しめる柄、中には猫とかクリスマスツリーとか、すごく色々な柄があります。
出番が多いので、好きな柄を染めて誂えることも出来ます。
アタシは、お太鼓にアジサイ、前帯部分にカタツムリを染めてもらって、梅雨の頃に締めるのを楽しみにしていました。
文章だけで説明するのって難しい・・・(-_-;)

今回は蝶々の柄ですね。春から初夏に素敵です。
例外もあると書きましたが、この帯の下にディスプレイされているのは、更紗柄の染の小紋です。 
こういう風に、染の着物に染の帯もアリなんです。ただし、この更紗は小紋ですので、染の着物の中の普段着にあたります。

結婚式のお呼ばれくらいにしか着物は着ないわという方には不必要。
普段、友達と出かけたり食事に行ったり、そういう時にも着物を着たいわって人には、何枚あっても足りないくらい必要で、欲しい帯なんです。

今日は、これは塩瀬という染帯で、名古屋帯で、普段用なんだなということだけ覚えて下さったら良いと思います。
また、蝶々の柄だから、お花の着物や、花を思わせる色合いの紬に合わせたらどうかな・・と、頭の中で色々コーディネートを思い描いて遊んでいただければ良いと思います。


2017年3月24日金曜日

KIMONO IROIRO 1

着付け着物塾もお休みさせていますので、少しでも着物の知識を深めていただけるように KIMONO IROIRO を時々掲載します。海外からのアクセスもあるので、不定期ですが頑張ります。

またレンタル屋さんのお着物を撮らせていただきました。 柔らかな地色に暈し染め。
柄は桜ですね。
桜柄は着付けた時に上前に来る裾、肩、袖に染められています。裾模様は縫い線と繋がっていますが、お袖と前肩(着たときに左肩にきます)の柄は繋がっていません。
こちらは つけ下げ訪問着です。 全ての柄が繋がっていないつけ下げと、裾模様も肩から袖の柄も繋がっている訪問着の中間のお着物です。 染める工程も訪問着より少ないので、全体的に控えめな着物です。 背中に一つ紋をつけることで格を上げる事が出来ますよ。 入学や卒業等の式典で、付き添うお母様、また、ちょっとしたレセプションやパーティー、お茶会等、出番が多く重宝します。
慶事の時には二重太鼓を結べる袋帯を合わせますが、 重厚感のある名古屋帯も締められます。 どちらの帯を合わせるかは、何処へどんな立場で出席するのかで決めるんです。 いずれの場合でも、帯締めや帯揚げは礼装用になります。 帯や小物で着用範囲が広がりますね。
新調する時には、無地かつけ下げかで迷うかな。両方あれば万全です。
桜は1年中着て良い柄ということになっていますが、出来れば季節に合った方がやっぱり素敵。桜のつけ下げは3月4月、菊だったら秋というように。 応用範囲が広いので、季節を問わないモダンな抽象柄もあります。 着物好きで着る機会が多い方でしたら、1枚は箪笥に欲しいお着物です。

秋祭りも雨

渋谷金王八幡宮大祭 19日と20日の2日間で、街は準備中です。 天気予報は100%雨。 このお祭りの祭囃子を怖がっていたパズーを思い出すんだよね。 地震も台風や雷もさほど怖がらなかったのに、何故か祭囃子の音色が聞こえると丸まっていました。 台風25号接...