2017年5月14日日曜日

KIMONOIROIRO 殿方の着物

昔、和楽を趣味になさっていらっしゃっる殿方が、しばらく着付けのお稽古にいらしていた事があります。
最近は、男の方でも和服に興味がある方が増えているような気がしますね。
飾られていたのはこちらの和服でした。
モスグリーンの染めの着物にお対の羽織り、そして袴ですね。
殿方の着物は、おはしょりを取りませんので、仕立て方も寸法も違いますよ。
首の付け根から足首位までが身丈で、脇の身八つ口も開けません。
夏は浴衣以外に、紬(織りの着物)も外出着になります。羽織を着ないのを着流しと呼びます。
羽織りは洋装のジャケットと考えると解りやすいかと思います。袷の時期の防寒だけでは無くて、羽織を着る事でよそ行きになると言うわけです。
ですから、ジャケット着用のレストランに行く場合は着流しではなくて羽織を着ます。
着物と同じ色でなくても構いません。
更に、パーティーや式典などに着る場合は、袴を着用する事で格が上がります。
こちらのお着物は後ろが見えないのですが、羽織の紐に白が使われていますね。
白の羽織紐は礼装用ですので、たぶん、着物と羽織に一つ紋が入っているのではないかと思います。
並んで飾られている女性のお着物が訪問着ですので、格を合わせているというわけです。
礼装ですので足袋も白を合わせます。
普段着の場合は、色足袋に下駄で構いませんが、礼装では下駄ではなく男草履です。
正礼装は黒紋付きに五つ紋付きです。
和装の婚礼での新郎さんの装いを思い浮かべて下さいね。
ということで、奥様が訪問着、旦那様がこの装いであれば、お二人が同格になりますから、披露宴に出席出来ます。
凝り始めますと、殿方の着物もなかなか奥が深いのです。
先ずは浴衣。次によく頼まれますのが、大島紬などの着物と羽織りです。
奥様が紬や小紋で、旦那様がお対の着物と羽織り。 ちょっとしたお出かけや初詣など、着用する機会が多いのです。
染めの着物と羽織りに袴までは、茶道などをなさっていらっしゃっる方は別として、滅多に依頼はありませんが、 着物をご夫妻で楽しまれる方が増えたら良いなと思います。
ザックリと、殿方の着物についてでした。

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六本木ヒルズ

イベントの付き添いで、六本木ヒルズへ。 51階からの夜景をアップしておきます。 東京って凄いねー。