2017年8月31日木曜日

設置

灯りをつけると、中の輪型蛍光灯が、想定したよりも透けますが、ご愛敬ってことですね。

消しているときは、4色のロープが面白い柄です。

もうこれでDIYはおしまい。

*3年以上かかりそうな作品は、地道に進めております。5年掛かるんじゃないかとヘコタレそうになりながら。

酸っぱ辛い

今夜は鶏手羽と白菜の酸っぱ辛い炊合せです。キムチと紹興酒も使ってあります。

辛いだけは苦手なのですが、酸味が入ると好きな味になります。

使うキムチは、発酵した物の方が断然美味しい。

副菜は、インケン、人参、白しめじのゴマ和え。

お味噌汁は長ネギとお麩。

パズーがしきりに頭を振るので、どうしたものか考えています。毎週、耳掃除をしていて、臭いも無いのですが、耳ダニだといけないから。

脚の次は耳か… そして、そろそろ発作も来そうな予感。やれやれです。

やがて枯れ花

外へ出たら肌寒く、長袖のシャツを着て来れば良かったと思った。

今日は風もある。

Bunkamura通りの百日紅も、名残の花が少し揺れているだけで、実がついていた。

秋は足早に近付いて来る。

鮮やかな紅や白の花が終わり、こうして実をつけると、やがて実は弾けて、種を散らす。
種を落とした実は、濃褐色となり、枯れ花となる。

役目を果たし終えて、最期に見せてくれる枯れ花もまた、なかなか風情があって良いものだ。

所々の軒先の風鈴も、カランカランと乾いた音を立てている。

秋祭りの提灯が、紅白に並び、いつの間にか、児童公園には、御輿担ぎの男衆の為の詰め所が組まれていた。

もう数日で白露である。

その時どうするか


 12月で59才だ。
Tは無貯金無保険の状態で還暦に向かう事になる。

長く加入していた生命保険も、とっくの昔に解約していた。

自転車に乗るにしても、乗らなくても、過去よりも未来の方が短いのは当たり前の事だ。
高齢化とは言っても、母親は40代で、父親は60代で、平均寿命よりもだいぶ早くに亡くしている。

アタシと同じだ。

そうすると、次は自分の番だという事くらいは判っているようなのだが、備えは無い。

その時どうするか。

癌家系である。
僕は病院には行きませんと言うが、具合が悪くなれば、何の病気なのかを診断してもらうくらいのことはするだろうし、積極的な治療をしないと言い張っても、痛みの治療は欠かせなくなるだろう。
大概、男は女よりも痛みに弱い。

そうして、命が終わったら、そのままホッタラカシという訳には行かない。
第一、人様に迷惑が掛かる。

故郷の墓地は、永代供養に変えたと言っていたが、そこに納骨するのにもお金がかかる。

役目を担うのは誰か。
生きていればアタシであり、法的には大小姉さんという事になる。

医療費、最低限の葬祭費、交通費、それを捻出しなければならない。

しかし、大小姉さん達は、和歌山のお寺の所在地さえ知らないし、実はアタシもうろ覚えだ。
判って居るのは、日帰りで行ける場所では無いという事だ。

国民共済か都民共済を掛けるならば、毎月2000程のようだから、そうする以外に方法は無いような気がしている。

こういう話をすると、Tは「いいよいいよ」と答える。

自分はそれで良いかもしれないが、周囲はちっとも良くは無いのである。

大小姉さんもアタシも、その時に自分のお金を使う事は嫌だと考えている。

自転車に乗る事になったら、事故の確率も上がるから、その時に給与から2000円を捻出するように話そうかと思う。

同居が解消された後に、解約される可能性が非常に高いのだけれど。








自分なりという曖昧

人は、随分と歳を重ねたとしても、実はまだまだひよこ、つまり雛なのではないかと、そんな事を思っている。

若い頃に立った舞台で、1週間の公演が千秋楽となった。

打ち上げの席で、普段は話す機会も無かった照明スタッフのチーフが、隣に来て飲み始めた。
白髪頭の高齢の方だった。
「おまえにはプロ意識があるか?」

一升瓶片手にグビグビと日本酒を飲みながら、徹底的に扱き下ろされた。

あんまり言われっぱなしだったものだから、頭に血がのぼって「私なりに精一杯努めているつもりです!」と応えた。

すると沈黙が流れ、チーフは、一升瓶を空にして眠り始めた。

お開きになって席を立つと、寝ていたはずのチーフが起き出して
「私なりにじゃ駄目なんだよ。精一杯やったかどうかは、お前が決める事じゃない。そんな事じゃ、何千円のチケットを買って観に来た客に失礼だ。本物の拍手を貰えるまでやれ。」

悔しい気持ちになったが、言い返せなかったのである。

舞台の世界からは退いてしまったが、それからアタシは 自分なりに頑張った と言わないようになった。
自分の自分なりにが、全く言い訳がましく不確かなものに感じられたからだ。そうして、精一杯努めたかどうかさえ、怪しいものだと思うようになった。

結果を評価するのは、自分ではない。

周囲で仕事が出来る人は、淡々と結果を出し、自分の殻を打ち破り、さらにまた結果を積み重ねている。
評価されても安住する事なく、また殻を破って結果を出す。

新しい自分を生み出し続け、殻を破ればまた雛だ。

何の結果も出していない人の方が、自分なりに頑張っていると口にする事が多いと感じる。

いくら親鶏が温めても、
殻を破って孵化する力が無ければ、卵のまま終わる。

自分なりという曖昧さの殻を打ち破り、果てし無い空を見上げる。

翔ぼうとする姿は力強く美しい。

人生はこの繰り返しだ。

自分なりという曖昧な殻に閉じ籠ったままの卵には、空の果てしなささえも見えないのである。

2017年8月30日水曜日

活性化

自転車のパンフレットを持ち 「いただきまーす」とT帰宅。

いただきまーすの前に、ただいま なのではないかと思うが、仕方がない。

今日は有休を取って、代々木公園で自転車に乗り、あちらこちらのサイクルショップを廻って来たのだそうだ。

イタリアの自転車が気に入ったらしい。

試乗したり、ヘルメットを被ってみたり、楽しい休日だったようだ。

食事を終えたら、テレビの前で 腰振り運動を始めた。

大きい姉さん「何してるの?」

T「運動してるの」

大きい姉さん「何で?」

T「運動神経を活性化させたいの」

大きい姉さん「活性化させてどうするの?」

Tは言った。
「バイクじゃなくて自転車にしようと思うんだよね。二人は乗れないけど」

アタシ「誰か乗せて走りたいの?」
大きい姉さん「青い山脈みたいにさ」

T「ううんううん、誰も乗せたくないよ。」

そうして、活性化運動を終えて、次はお風呂だ。

上機嫌なんだから、不機嫌よりは良い。そもそも、何があっても平和な人なのだ。
この屈託なさが、アタシの調子を狂わせる。

嫌がっていた役員になって1年数ヵ月。
意外に早く慣れたのかもしれない。

あ、お風呂からあがって、いつの間にか山盛りアイスクリームを食べ始めた。

アイスクリームと自転車か…

預金残高は500円だけれど、前向きな気持ちはバッチリらしい。

しゃぶしゃぶ

予報通りに雨になりました。
少し昼寝をして起きたら、頭痛です。
気圧のせいか、肩凝りのせいか。

今夜はしゃぶしゃぶです。
焼いた厚揚げも入った冷ししゃぶしゃぶにしました。
厚揚げを入れた理由は言わずもがなですが、アタシは冷たい豚肉が苦手なので、厚揚げを主に食べました。

ヤドリギの枝豆は、サッと湯がいて枝豆ご飯に。
これがサッパリとして美味しくいただきました。

頭痛薬を飲むか迷い中。

葡萄


 早めに消炎鎮痛剤を飲ませて、パズーは普通に歩いている。
これで3日ほど様子を見る。

安静とは言っても、じっとはしていられないのが犬だ。

ましてや、この部屋からは外が見えないから、パズーの気が紛れることはない。

昨日の夕方は、ほんの短い距離をゆっくり回った。

4時を過ぎていたが、残暑が続いていて息苦しい。

角の八百屋さんに立ち寄るものだと思っているのか、店の前に来てこちらを見上げる。

すると、おばちゃんが気付いて、「暑いから早く帰りな」と言った。

つい先日まで、桃や西瓜が並んでいたのに、店先には薄紙に包まれた葡萄が並んでいた。

秋らしい深い色の中で、マスカットの翠が瑞々しく目に入った。

ひと房買おうかと思ったが、おばちゃんは早く帰れと何度も言うので買わず仕舞だ。

巨峰は確かに葡萄の王様のような風格だが、マスカットの翠が一番、初秋に似合っていた。

葡萄とはがきに書いてみようと思ったら、草カンムリから先が書けない。

しかし、ひらがなよりも、やはり葡萄は漢字で現した方がずっと美味しそうである。




2017年8月29日火曜日

肉じゃが定食

煮崩れないジャガイモだよ~とSちゃんが言った通りでした。

じっくり煮込んでも煮崩れないジャガイモで肉じゃが定食です。

副菜は、なまり節とキュウリの酢の物。
お味噌は、白しめじとほうれん草。

今日はTも大きい姉さんも、珍しく帰りが早く、片付きました。

アイスクリームを買うことになって、Tが鼻歌を歌いながら買いに走っています。

自転車の話をしようかと思っていましたが、今は心が120%、アイスクリームに向かっているようなので止めました。

あ、帰ってきた。
まだ鼻歌が続いていて、そしてもう食べています。

薄暮

やっと陽が暮れた。

薄暮冥冥と言うが、この薄暗さがやって来ると安堵する。

今日はもう終わるから、後は寝るまで好きにしたら良いと、明るさから許されたような気持ちになる。

少しの雑用が残っていても、時間に追われるような忙しなさから解放されて、気持ちが緩むのは、夜型のせいだろうか。

明るさの下に照らし出された総ては、克明に見え過ぎるのが良くないのだ。
些細な事まで気になってしまうから、見過ごす事が悪いような気になる。

暗さは、その辺りを包み隠してくれるから、気付かなかったふりをしても、ただ優しく見逃してくれる。

今日の日没は18時13分で、ひと月後には、17時28分になるらしい。

赦される時間が延びて行く。

自転車貯金


 我が家の早起きはTと大きい姉さんで、アタシが最後だ。

そろそろ起きるか・・・と思ったら、何やら二人の話し声が聞こえた。

後で大きい姉さんに訊いたら、Tが自転車を買いたいと、そんな事を言い出したらしく、
お金を貯めてからだねと答えたらしい。

前は、バイクが欲しいと言っていたから、バイクからチャリに格下げしたのかもしれない。

いや、今のチャリは、近所の専門店で見たら、驚くほど高価な物もある。

何れにしても、欲しい物があって貯める方が、漠然と貯金をするよりも励みになる筈だから、これはTにとって良い事だろう。

渋谷から新宿だったら、通勤可能だし、運動にもなる。
駐輪場は600円だから、バイクの10分の1だ。



元々、Tは乗り物好きなのだ。

車にバイク、趣味はラジコン飛行機で、「パイロットになれば良かったじゃない?」と、若い頃に言ったら、それは無理だと笑っていた。

しかし、空への憧れは強く、まだ幼児だった大小姉さんを同乗させて、ヘリコプターに乗ったこともあった。
(アタシは乗らずに、3人分の保険に加入して見上げていた)

後で聞いたら、飛行中、ずっと目を瞑っていたのは小さい姉さんで、大きい姉さんはそこそこの怖さを味わいながら、下界を見下ろしたようだ。
そしてTは、数分だったらしいが、操縦をさせてもらったと聞いた。

整備士の免許も持っていて、11トンのトラックを運転できる大型免許もある。

年末のボーナスで買えるかもしれないという、短期の目標は有効かもしれない。

浪費をせずに、欲しいと思う物、必要なものにお金を使う。
その為に働く。

こういった正常な思考を取り戻さなければならないのだから、早速、自転車貯金を提案しようと思う。

そうして、もしも自転車を買うことが出来たら、良かったねと言う。

買うことが出来たら、駅近辺のパチンコ屋から離れて、どこか空気の良いところへ走れば良いと思う。













植え替え

3鉢とも元気すぎるくらいに生育しているサンスベリア。

この新しい目がどんどんと伸びて、どうしたものかと考えている。

やはり植え替えをしなければ、窮屈になってしまうだろう。

春か10月が、植え替えに良い時期なようなので、挑戦してみようと思う。

そして、冬をうまく越せたら、来年はまた同じように伸びるのだろうか。
だとしたら、2年おきに植え替え作業をしなければならない。

そうしたら、鉢の数が増え続けるか、或いは鉢をどんどん大きくするかも考えなければならなくなる。

サンスベリアに囲まれて暮らすのも悪くないし、大鉢のサンスベリアがどーんと置いてあるのも良いかもしれない。

増えて困るのは、借金位のものだ。

鉢植えの植物の植え替えは、人で言えば引っ越しのような事だろうか。

引っ越しは、人間の3大ストレスに入っていると聞いたことがある。

引っ越し魔だったアタシは、ここに住まって16年目に入った。
もう移転する事は無い。

人間の場合は、移転で大きくはならず、引っ越し貧乏になるだかだからだ。





2017年8月28日月曜日

育犬ノイローゼ

あーっ、ノイローゼになりそうだーーと叫べるうちはまだ良いのだ。

数年前に心療内科を受診した時は、叫ぶ気力もなく、急に涙が溢れてくるは、頭は重いは、死にたくなるはで、どうにも鬱々から抜けられなかった。

ドクターが良いドクターかどうかを見極めるのも億劫で服薬を開始したが悪化した。
カウンセリングを受けた時に、ふと、クリニックを替えようと思った事が幸いだったと思っている。

今のドクターは、幼少期からの事を、かなり細かく尋ねてきて、それをもの凄いスピードでメモして行く。
聞き取り調査だけで、3回は受診したのではなかろうかと思う。

一時は、任意入院を薦められたが、それは、心身ともに、休養するという事だった。
それが出来れば、抑うつ状態になどならなかったし、現実的に、休養する事は難しかったから、入院はしなかった。

それでは、1週間くらい、近場のシティーホテルで寝たいだけ寝るという提案もあって、是非そうしたいとは思ったが、せいぜい2泊だ。
それでは効果が無いというので諦めた。

ノイローゼは、今は不安神経症と呼ぶらしい。

キツいな…と思うことが長引いたり重なったりすると、誰だって叫びたくなる。

その原因が、アタシの場合は、仕事ではなくて、家庭内にあった。

当時(今もだが)アタシの負担になって居たのは、育犬ノイローゼ、つまりパズーの事だった。
可愛く、大切な家族だが、パズーは病気持ちの犬だ。てんかんにヘルニアに甲状腺。更に、耳も歯も、指間も炎症を起こし、肛門嚢破裂の血みどろ事件まであった。
元気な時は良いが、アタシは散歩が苦手なのだ。

昨年、大往生した知人の飼い犬は、なんと、16年間、予防接種以外で動物病院にかかった事が無いと言っていた。
パズーは毎月、薬を貰いに行かなければならないし、投薬は12時間毎で欠かせない。 錠剤を指示どうりにカットせねばならないし、液体のホルモン剤の目盛りを間違えるわけにはゆかない。
歯磨きに耳掃除、バリカンがけもだ。 定期的に、薬の血中濃度も調べなければならない。
12時間毎の投薬と、発作が起きた時の事を考えると、アタシは旅行にも行けないし、外出は、大きい姉さんが居る時に限られる。

2~3時間くらい大丈夫だと言われても、そう思える人も居るかもしれぬが、アタシは、そう思えない性格だから仕方がない。

乳飲み子を留守番させて、ふらふら外出出来ない母親と同じなのである。

そこへきて、Tが転がり込んで来たものだから、主治医は注意深くアタシを監察していた。

しかし、抑うつ状態が再発する事は避けられた。

腹を括ったからだ。
もう、自ら腹を括るしか術が無いと思ったからだ。

パズーを可愛く大切だと思う反面、疎ましさがあるという事実は、なかなか書けなかった。
負担だとも書けなかった。
こうして書く気になったのは、腹を括って最善を尽くしていると思えるようになったからだと思う。

老犬の介護経験が無いのが不安だが、あとは野となれ山となれだろう。

命を預かったからには、育てねばならぬ。看取らねばならぬ。

だから、自由人は、無闇にペットを飼ってはいけない。
なんとかなるさと思ってはいけない。

ペットを飼う癒し効果が言われるが、責任が伴うという事なのである。

砂肝

焼き鳥さえ食べに行かないから、業務用の砂肝はパズーに低カロリーのご飯を作る為に買った。

昨日、きれいに膜をとってから圧力鍋で加熱したら、びっくりするほど柔らかくなったので、これは人間も食べようと思ったのである。

キャベツとピーマンと一緒に塩で炒めてから甜麺醤で辛味をつけたら美味しかった。

砂肝って何だろう?と思って調べたら、人間には無い臓器だと知った。
鶏のお腹の中にある歯にあたるらしい。
鶏には歯がなくて、くちばしだけでは消化出来ないから、消化器にあるのが砂肝なのだ。

砂肝好きな人は、多分、コリコリ感がたまらないのであろうから、この圧力鍋調理法は邪道だと思う。

また前脚

パズーの前脚が変だ。

室内では判らないが、外に連れ出すと、右前脚を着地するときに沈むようにヒョコヒョコ歩く。

痛みは無さそうだし、触らせてくれるので、脚裏のチェック。

しかし判らない。

こっちは気が沈む。
また病院かぁ。

営業


営業という仕事は、花形とも言われるが、つくづく大変な仕事だと思う。

今日は、大きい姉さんの保険の事で、近くの支店から営業マンさんが来て下さった。

何でもネットで契約が完結してしまう時代だが、不安がつきまとう。

実際に、熟知した人から説明を聞き、判らないことを直接聞くのが一番だ。

保険に限らず、なるべく人と話をしてから決めるようにしているのは、そこに安心感が生まれるからだ。

しかし、この営業の仕事をしている人の中にも様々いらっしゃるわけで、身なりを含めて、この方なら安心とは思えない場合もある。

今日の方は、とても良い方だった。

どう良いかというのを説明するのは難しいが、人柄が良い。
そして物腰が柔らかい。更に言うならば、営業さんは、契約を取る事が仕事なのだが、焦りが無い。
性急さを求められると人は不安になるし、何故か怪しさを感じる生き物なのである。

保険に限らず、色々な営業職のかたと会話した経験があるが、この仕事には向き不向きがあると思う。

慣れも大切だが、初対面の人とスムーズに会話をするというのは、これは性格によっては難しい事だろう。

今日いらしたOさんは、人の話をよく聞くし、そこから話題を見つけることが出来るから、会話のすそ野が広がって面白かった。

部屋を見まわしたり、実際に契約するのは大きい姉さんなのだが、壁に1枚だけ飾ってある大きい姉さんの写真を見つけて眺めていた。

好奇心も旺盛なのだろう。

ご自身のお話がまた面白く、双子の娘さんがいらっしゃることや、7歳年上の姉さん女房の事、更にはご出身の大阪の事など、実に楽しかった。

小一時間のうち、保険の話は10分ほどだった。

何かを買ったり契約するときに、アタシは最後に必ず訊くことがある。

「希望も伝えたし、ご説明も丁寧で良くわかりました。で、プロとしての客観的なご意見はいかがでしょう?」

決め手は、この答え方に掛かっている。

商品は山ほどあるわけで、売れば成績になるからだ。
この時に、その営業さんの力量が問われると思う。

相手にとって、本当に必要な物と、そうでは無い物を、プロとしてアドバイスしてくれるかどうかという事だ。

こちら側からすると、必要のない物は、はっきりと必要が無いと答えてくれると、信頼度が増す。

Oさんは「シンプルですが、このご提案で充分だと思います。金利が低いので、保険に貯蓄性を多く求めても、あまりうまみは無いんです。私は普通に積立貯金をした方が良いと思います。」

こう言って、同じ金額を掛けた場合と、貯蓄した場合の計算をしてくれた。

なるほど、積立貯金の方が有利だ。

保険は、病気、生死についての話題が欠かせない。

我が家は癌家系だ。
余命半年の宣告を受けた場合、半年をどう生き終えるかなど、そんな話にも及んで愉しかった。

転勤が続く職業だそうで、数年後は何処へ行くか判らないそうだ。
その頃はお嬢様たちが中学生になり、単身赴任をすると決めたのだそうで、その話をしているOさんは、少し寂しげだった。

保険営業マンの宿命だそうだ。







2017年8月27日日曜日

米 味噌 醤油

鯖は味噌煮に。
副菜は、ほうれん草と大根、人参の胡麻酢和えで、お豆腐と豆苗のお味噌汁に、常備菜で作ったひじきが箸休め。

お味噌は、九州の甘めの物を好んで使っていますが、欠かせない物です。

昔は、味噌屋が樽を並べていて、量り売りでしたし、お醤油も、一升瓶で買う時代がありました。

うっかり切らすと、隣近所から借りて調達したものですが、借りると言っても返すのではなくて、お互い様と助け合って居ました。

何かお裾分をいただくと、器を空のまま返すのは失礼で、マッチを一箱添えたりしていました。

ガス火もマッチを擦って点火していたわけですね。

マンション暮らしでは、東京だからなのか、隣近所のお付き合いは挨拶程度で、米、味噌、醤油の貸し借りは皆無です。

気楽ではありますが、回覧板も回って来ませんので、町会に加入されているのかどうかも定かではありません。

それでも、エレベーターに乗り合わせれば、何階ですか?と、パズーを抱っこしているアタシの代わりに、10階を押して下さったり、ドアを開けてくださるご親切な方々もいらっしゃるのです。

全般的に、男性の方が親切で、何故か挨拶もしないのは女性が多いと感じます。

特に、同世代から上の女性は、ペラペラお喋りばかりで、時には図々しいのは何故でしょう。

気を付けなければいけません。

そよぐ

窓際の西陽が意地悪気ではあったが、風があるようなので一回りしてきた。

今日は30度を下回り、夕風に押してもらいながらまるい公園へ。

ところが、まるい公園は空気が停滞した盆地のような暑さで、また裏の道に逃げ込んだ。

風があれば、パズーの足取りも軽くなり、無ければ途端に重くなる。

日曜日で人通りが少なく、もう秋祭りの提灯が提げられていた。

お仕舞いの角を曲がった所に、秋桜の鉢植えが置かれていた。

ほおずきの鉢と入れ替えたようだ。

ここ数日の暑さも一段落のようで、今週は半ばから雨になるらしい。

吹く風に、秋桜が仲良くそよぎ、姉妹のように並んでいる。

風がそよぐと書けば柔らかいが、漢字にすると戦ぐとなり、愛らしい秋桜には似合わない。

そよ風を戦風と現せば、全く違った風になってしまう。

しかし、意外にも、秋桜は肥沃な土地には根を張らず、むしろやせた荒れ地でよく花を咲かせる強い花だ。

見た目とは違う性質は、人にもよくある事だ。

弱々しく見えて、芯が強い人、強そうに見えて、小心な人。

そう考えると、風にも性質があるかもしれない。

優しげでも、戦ぐ風と現した方が似合うような、そういう風があるのかもしれない。

台所の日


気が向くというのだろうか。
今日は自分の時間を止めにして、台所の日になった。

何故だか、次々と常備菜が頭に浮かび、気が向いたのを幸いに、4種作り置き。

常備菜とはいっても、我が家の場合は3日、よくて4日持てば空になってしまう。
遅い帰宅の日の軽めの晩御飯、そしてお弁当があるからだ。

左下:芽ヒジキと梅の炒り煮(金ゴマたっぷり)
右下:ゴーヤとツナの甘辛炒り煮
左上:グリーンピース入り炒り卵
右上:長崎揚げ蒲鉾と玉ねぎ人参のピリ辛炒り煮

冷めたら、冷蔵庫の一番奥に並べておけば、家人は勝手に食べるだろう。

ふーっと休憩に入ったら、幼馴染のJちゃんから、残暑見舞いのメールが届いた。

Jちゃんは、週末ともなれば、いつも美味しいケーキを手土産に遊びに来ていた。
そうして、一緒に晩御飯を食べるから、当時の食卓は大きくて、椅子も6台置いてあった。

何の工夫も無いようなおかずを、美味しい美味しいと食べてくれた。

美味しいと言われれば、その気になって作るから、アタシは4年生の頃から炊事係になった。
きっと兄も、そしてバンクーバーの妹も、家庭料理と言えば、おふくろの味ではなくて、妹、姉の味なんじゃないだろうかと思う。

子供の頃にJちゃんの家に泊まりに行くと、Jちゃんのママはいつも、アタシに料理のコツや盛り付けの工夫を教えてくれた。

「うちのパパはね、とにかく少しづつでも色々なおかずを並べておかないとダメなの。だからさ、ママ、大変なんだよ」
そんな事を言いながら、色々と教えてくれた。

夏休みの1ヶ月以上滞在させてもらう事もしばしばで、高校生になっても、大人になっても、いつもにこやかに迎えてくれた。

いったい、自分の娘をそんなに長期間Jちゃんのお家に預けていたなんて、母とママの間ではどんな話になって居たのだろうかと不思議でならない。

パパの元気な姿を最期に見かけたのは、偶然に新宿駅でだった。
「○○ちゃん、パパだよ。」 振り向いたら、ネイビーとシルバーグレーの素敵なネクタイを締めたパパが微笑んで居た。
「いつでも遊びにおいで。泊まりにおいで」とそう言って、アタシは何度も手を振った。

そのパパが先に逝ってしまって、すっかり痩せてしまったママに会った時にも、やっぱり「○○ちゃん、また来てね。泊まりに来てね。」そう言ってくれたけれど、アタシは悲しくなって上手く返事が出来なかった。

ほんのひと月違いの同い年。
同じアパートで育ち、遊んで、ずっと家族ぐるみのお付き合いで、そうして、Jちゃんもアタシも、運命のように両親を早くに亡くしてしまった。

だから、Jちゃんとは必ず再会せねばならぬ。

今日は台所の日。
もう炊飯器が湯気を立て始めている。







三枚




どのくらいの大きさの鯖がとどくのだろうか。
ネットスーパーの買い物画面では、一尾とだけ書かれていたが、それを注文した。

予想よりも大きくて、800グラム40センチの鯖が届いた。

自分の出刃包丁を持ったのは、23歳の時だ。
実家で、新巻きジャケを下ろせと言われたからだ。
ちょうど大きい姉さんの産後で、4000グラムの大きい姉さんは難産だったものだから、アタシは黄疸がでてしまって、実家の和室でくたばっていた。

12月20日生まれだ。

くたばっていたアタシに命令されたのは、その年のお節料理を作る事だ。

世話になって居るから断れなかった。

頂き物の荒巻は、出刃でなくては歯が立たない大きさで、その時に出刃包丁が買い与えられたのだ。

そもそも、母は、あまり料理が好きではなかったような気がする。
父が、自然食、自然食と言うから、もう面倒になってしまったにだと思う。

鯖を三枚に下ろして、ついでに砂肝の下処理をして(皮を剥くのもコツが要る)、今日はもうこの時間だ。

その後、小さい出刃も買い足したので、二本をきれいにしまって一息ついている。

大きな魚を捌くと気持ちが良い。
死んでしまった金魚を触れないのに、食べる魚は全く平気で、理由は自分でもワカラナイ。

魚を三枚に下ろすのは良い。

お札を三枚おろしてはいけない。



2017年8月26日土曜日

あの夏

「かーしーてぇ」と、唱うように孫のマコシンは言った。
折り紙遊びを一緒にしていた夏の午後、小鋏は1つを共有していた時だ。

急いで形を切り抜いて、アタシも「どーおーぞぉ」と、リズムをつけて、持ち手側をマコシンに向けて小鋏を差し出した。

すると、次の「ありがとう」にはメロディーが無く、替わりに満面の笑顔が返ってきた。

その笑顔を心に留めようとしたら、もう既に、マコシンは口をとんがらせて、折り紙に向かっていた。

そんな一時を思い出していたら、幼かった頃に、駄菓子屋の店先で「ちょーだーいなぁー」と、あの時のマコシンのように、唱うように駄菓子屋の主人に、欲しいあんず飴の小袋を差し出した自分が蘇ってきた。

10円だったか50円だったかは思い出せないが、その駄菓子を口に入れたいばかりに、少し離れた駄菓子屋までをどう歩いたか、そんな事も、秘密の抜け道にあった階段が、半分は苔むしていた事も、昇りきった所で、スカートの吊り肩ひもがずり落ちて直した事も、すっかり覚えていた。

同じ道を引き返す途中で、母の友人宅の木戸から当時高校生だったお姉さんが出てくるのが見えた。
お姉さんは、喉に白い包帯をぐるぐると巻いていて、きっと怪我をしたと判ったから、帰ってからすぐに母に伝えた。

その包帯は、傷を癒やす為ではなくて、喉を守る為に巻いているのだと、母は言った。

そのお姉さんは、市内で一番と言われていた第一高女の学生さんで、合唱部に籍を置いていた。
コンクールが近いと、練習も大変で、喉を守る必要があると聞いた。

何度か上げていただいたお宅のお姉さんの部屋には、黒くてツヤツヤとしたピアノが置かれていた。

それに触れてはいけない事は、ピアノが拒んでいたから判ったが、中央が膨らんだ回転式の丸椅子は、くるくると回すと高さが変わるのが面白くて、しばし夢中になった。

その様子を見たお姉さんは、背中の紐を引くと不思議な声で「こんにちはー」と喋る外国のお人形をアタシに貸し与えて、アタシが紐を引いている間に、回転椅子にカバーをかけて、奥に引っ込めてしまった。

母に手を引かれて帰る道すがら、あの丸椅子も、ピアノと同じくらいに触ってはいけないものだったのだと思い至って、何故か胸がドキドキした。

帰り着くと、母は扇風機のスイッチを入れて、台所へ行ってしまった。

青い羽がくるくる回って、扇風機は顔を左右にゆっくり振っていた。
網に指を入れたら千切れてしまうよと言われていたので、少し離れた所の座布団に座って風にあたりながら、アタシは、第一高女という学校に行く事はきっと無いだろうと、そんな事を思っていた。

その日は、スカートの吊り肩ひもは、アヒルの安全ピンでブラウスに留められていた。

母には母の知り合いが居て、アタシには自分の友達が居て、世の中には違う暮らしがひしめいていて、一人として同じ人は居ない。そして、触ってはいけない物が在り、自分の玩具で遊ぶのが一番安心だと、そんな事を考えた。

小さな頭が動き始め、人や物との関わり方を知る。それは、人間として記憶に残っている初めての夏である。

四歳であった。

やっぱり美味しい 海南鶏飯

炊き込みです。
定番になりました海南鶏飯。
隠し味に紹興酒を使って、千切りの生姜も入れて、やっぱり美味しい。

海南鶏飯は、もも肉ではなくて、むね肉です。
ももを使うと白く炊き上がらず、少し脂っぽくなってしまうから。

白しめじと5種の野菜のお味噌汁で、今夜も簡単に。

この残暑で、ちょっと食欲減退傾向。

ダブルワーク

日に数回、ゲーム内の近況報告を読む。

以前から気になって居たのだが、ダブルワークをしてる人がとても多いのだ。

正社員の男性の中にも何人かいるが、特に多いのは女性と高齢者だ。

今から仕事!と書き込まれ、夕方過ぎには、このままバイト行きますと書かれている。

平日は正業、土日はバイトという人も目立つ。

収入を増やしたいのだろうと思うが、特に生活が苦しいわけでもなさそうで、ちょくちょく美容院へ行ったり、睫毛やネイルのメンテナンスに出かけている様子が分かる。
美容にかける金額が随分と多いようだ。

高齢では、もうお孫さんがいらっしゃる男性がダブルワークだ。
昼間はIT関係の仕事のようで、結構忙しそうだ。
そして、会社が終わると、飲食店の皿洗いへ直行する。
「今日は団体さんの予約100人」などと書き込まれていて、夏の初めに体調を崩していた。
その時には、「これ以上私にどうしろというのでしょう、家族は」と、意味深な事が書かれていて心配した。
しかし、回復してからは、またダブルワークだ。

そんな人がどのくらいいるのだろうと思って調べてみたら、経験がある人を含めると、50%以上の社会人が、なんらかの副業をしているか、していた経験があるようだ。

そして、副業禁止の企業は減少していて、今や、副業を認める風潮らしい。

長期休暇で旅行中の外国人をよく見かけるのだが、本当に羨ましく思っていた。
それでなくても日本人は働き過ぎなのに、今後、ダブルワークが増えるというのだから驚きだ。

余暇の過ごし方を考えるより先に、余暇にも収入を得ようと考えなければならない世の中なのだとしたら恐ろしい。

経済的な豊かさを求める気持ちは良くわかるし、将来への不安も解る。
しかし、ダブルワークで、余暇という貴重な時間を失くしてしまう事はいかがなものだろうか。

働き詰めの時が過ぎて行く。

ある時、少しの経済的ゆとりと、時間的余裕が出来た時に、何をしたら良いかわからないという状態になってしまうのではないかと危惧している。






KIMONOIROIRO 読売書法展 授賞式


 前回は日展での受賞だったEちゃん。

今年は、読売書法展で読売新聞社賞を受賞されました。
大賞から入選まで、八部門あり、上から三番目の賞です。
おめでとうございます。


大学卒業の頃から、10年のお付き合いです。
ご結婚前から通って来て下さり、節目にはいつもご連絡を下さいます。
のほほんとしたご性格で、着付けのお稽古にも、その性格が表れていて、実はまだ、1人で着られる自信が無いそう。(なんとか頑張らなければいけません)

本日は授賞式。

日展の時は、アフタヌーンドレスを作らせていただきましたが、今回は和服です。
ご相談を受けたのが月曜日でしたので、大急ぎでお支度を整えました。

古代紫の絽の無地に、流水に水鳥が織り出された紗の袋帯。
そして、帯揚げは薄オレンジと薄紫の暈しに桔梗柄の絽、帯締めは夏用のレース組です。

諸先輩方がいらっしゃる事、受賞という式典である事、そのような事を考えて、控えめながらきちんとした準礼装の装いです。

おめでたい事ですから、袋帯で二重太鼓に結びました。
八月も終盤ですから、少し秋の気配を感じられるコーディネートです。

衣紋(首の後ろ部分)は、抜きすぎず、絽の白い半襟は、あまり見え過ぎず、そして、やはり野暮ったくなりますので、帯揚げが見える分量も控えめに。

御着付けは、だいたい20分~30分です。
すっきりとお似合いですね。

今回の無地は、紋がありませんので、袋帯で格上げしました。
名古屋帯を締めましたら(お太鼓が1重です)、逆にちょっとしたよそ行きにもなります。
色も慶弔両用で、年齢を選びません。大変便利なお着物です。

Eちゃんは、書道の中のかな文字を書かれます。
とてもやわらかな優しい字です。
精進を重ね、こうして受賞された事、心からお祝い申し上げます。
お支度とお着付けをさせていただけて、とても嬉しく思って居ります。

以前に、筆耕などのお手伝いをお願いしたことがあり、Eちゃんが筆を持ち、紙に向かう姿を拝見したのですが、その時の真剣な様子が思い出されます。
精神統一、字に息吹を吹き込むというのでしょうか。

益々のご活躍を願って居ります。

作品は、国立新美術館で、9月3日まで展示されています。

皆さん、是非足を運ばれて下さい。

 ライフワークとしている着付け着物塾も、他のお仕事もお休みを頂いて居りますが、こうしていつも覚えてていて下さることは、とても嬉しい事です。再開まで、お待ちくださいませ。


* 節目の時のコーディネート及びお着付けは、極力対応させていただきますのでご連絡ください。





2017年8月25日金曜日

不言実行 9月

有言実行を座右の銘にする人をよく聞くが、そもそも、有言実行とは、不言実行から派生した俗語だった。

言葉で決意を表明したからには、実行すべし。
決意を人に知らせる事もまた、実行の励みになるに違いない。

しかし、アタシはどちらかと言うと、不言実行だ。

あれこれ言わずに成し遂げる派だ。

頭の中では決意表明しているのだが、根がせっかちなものだから、早速始めてしまう。

どちらが良いとも言えないが、問題は、結果を出せるか否かだろう。

債務返済12回目だ。
1年経った。
昨年の9月から始まった返済は、遅延も滞納もアウトだ。
振り出しに戻るわけには行かない。いや、戻る道が無いのだ。

債務をこしらえた本人は、どうも1年経った事に気付いて居ない様子だから驚く。

8月は、債権者との交渉が切迫していたせいか、夏をどう過ごしたか、実はあまり記憶が無いのだ。

だから、全社和解となった時は、身が引き締まる思いだった。

あと2年4ヶ月。
とにもかくにも、着実に進むべし。

今朝は、必ず終わりが来ると呟いてしまった。
あと2回の夏を越さなければならない。

ジューッと頂きます

どれにしようかと迷って、イワシにしました。ジューッと焼いて頂きます。

ヤドリギのカボチャと玉葱、キュウリのサラダもね。

夏バテをするわけにはまいりませぬ。

ありがとうございます。

暑過ぎる

朝から気温うなぎ登り。
低温が続いていたから、一気に盛夏に逆戻りしたような息苦しさだ。

代引きの荷物を受け取った際に、渡されたお釣りの小銭が熱くなっていた。

さてさて、明日は、お一人お着付けをして差し上げるので、準備。

すっかり手狭になってしまったので、お稽古スペースが無いのだが、椅子とテーブルを寄せて準備完了だ。

起きて半畳寝て一畳と言うが、身の回りの衣類などを含めると、大人一人の居住空間は、やはり三畳くらいは必要だ。

時々、Tのベッドが置いてあるスペースが、仕事の接客コーナーだった頃を思い出す。

いつか再開出来るだろうか。

あと数日で、和服は九月単の季節に入るが、この気温では、まだ薄物が良いだろう。

洋服に比べたら、重ねて着る和服は暑いかもしれないが、傍からは、涼やかに目に映る。

白の長襦袢が目に眩しい。

諸国名産 ありがとう



コーラルとのお付き合い、既に10年以上。

Mちゃんは、出身の長崎に帰省したようで、今年も地元の名産、蒲鉾を送ってくれた。

関東の蒲鉾は、板かまぼこだし、関西は焼蒲鉾だ。
九州地方は、この揚げ蒲鉾だと、初めて送ってくれた時に知って驚いた。

こちらでは、さつま揚げと呼ぶが、長崎の蒲鉾は、とても種類が多い。
そして、やっぱり海が違うのだろう。 美味しいのである。

今や2児の母となったMちゃんだが、お友達のご紹介で、コーラルに初めていらした頃は、必死に働いても、月末には ヒジキばかり食べる羽目になる有様で、それでも、歯を食いしばって通勤していたのである。

同じアパートに居た、ご紹介してくれたお友達が故郷に帰る事になり 
「Mちゃんのことだけが心配だから、先生お願いします!」と頼まれた。

どこがどう心配なのか、実は事細かに聞かされていたのである。

一人でもコーラルに立ち寄ってくれるかと心配したが、残業の後でも、雨の日でも、Mちゃんは来てくれた。
着いた途端に、貧血で倒れこんだこともあった。

そのMちゃん、恋愛をする以前に、誰かを好きになる気持ちが良くわからない・・・と言うもんだから、これはどうしたものかと思ったが、ある日、今の旦那様にデートに誘われたのである。

しかし、Mちゃんは、それがデートのお誘いなのか、それとも仕事関係のお疲れ様系のお誘いなのかの判断も出来なかったのである。

どう考えても、デートだろうと、おしゃれをして行くようにアドバイスしたら、そのまんまトントンとリズムと波に乗って、あれよあれよと結婚する事になった。

コーラルでは、伝説のカップル誕生となったのである。

そのようないきさつがあるから、働き者の旦那様と、一姫二太郎の4人家族になった現在も、お付き合いはずっと続いている。

結婚式の時から、結婚記念日には必ず記念写真を撮ろうと決めて、今年は7回目だった。

実はもう、来年の撮影プランを練っているところだ。

Mちゃん、いつもありがとう。

先生は、いつも、Mちゃんがお腹を空かせていないか心配だったけれど、今は逆に心配されているんじゃないかと思っています。

蒲鉾、いただきますね ヽ(^o^)丿


回避

T帰宅。
通帳とカード返却。

普通預金残高500円。
ATMからの引き出し1回。飲み代だけだ。
マイナス回避。

予備費が少なくなる月末、そして、賞与の後が攻防戦だ。
とにかく、通帳とカードを渡さないで済むようにするしかない。

使わない=貯まる

これを繰り返すしか無いのである。

次の賞与まで3ヶ月半だ。

この夏に叶わなかった帰省を考えるかもしれない。

最後にスロットに餌をくれてやってから、ちょうど40日だ。

スロットマシンはお礼のメールも、お中元も、ちょっとしたプレゼントさえもくれないからね。
つくづくツマラナイ機械だと思う。

2017年8月24日木曜日

煮卵も

大根と豚の煮物に、煮卵も。
味を沁みさせるのに、早目に煮込み開始しました。

ヤドリギの茄子とオクラにニンジンとモヤシも加えて、こちらは梅酢和え。意外にもモヤシのピンク色がよく発色。

卵は、月に2パック買います。 お弁当と、料理に使いますが、朝はコーヒーだけなので、目玉焼きって使い方を殆どしません。 書いていたら、目玉焼きが食べたくなりました。

今日も無事に暮れました。

出るに出られぬ

この抜けるような青空。

アタシ「パズー、今何月だっけ?」

パズー「ん?この抜けるような青空からすると、7月の終わりじゃないか?」

アタシ「そっか。残暑終わってから夏本番かもね」

4時過ぎても出るに出られぬこの暑さ。

タバコ屋のおじさんも、八百屋のおばちゃんにも、早く帰りなと言われてしまった34度の夕方です。

駐車場でウンチをして、暫く空を見上げてUターン。

甲斐性


随筆を読んでいたら、思い出にも書いた、父方の祖父を思い出した。

鬼瓦のような顔つきで、とっつき難いだけではなくて、秋田出身のズーズー弁だったものだから、自分からは滅多に話しかけなかった。

名前がまた、英千代だ。

この祖父は、一代で貴金属装身具の会社を興し、今のSEIKO,服部時計の創始者とも懇意だった。

妾を囲っていて、それは4人だったか5人だったかは忘れたが、其々に家を持たせ、毎月のお手当も渡していた。

これを送金するのは、正妻だった祖母だったから、祖母はずいぶんと複雑だったろうと思う。

だが、祖父にはそれだけの甲斐性があったという事だ。

つまり、妾に家を買い与えたり、手当てを渡す経済力があったという事だ。

女もまた道楽の1つだろう。
英千代は、他の賭け事はしなかったと記憶しているが、妾を囲うだけの甲斐性があったことは事実なのである。

現代で、このような甲斐性のある男(女でも構わぬ)はどれだけいるか。
ほんの一握りに過ぎないだろう。

甲斐性が無くても、女遊びをするような輩は、アタシに言わせれば 一昨日来い!だ。

はっきり言って、肉欲に負けた者同士の薄気味悪い恋愛ごっこに感じるわけだ。

ギャンブルだってそうだ、物書きの方が書いているように、賭け事なんてもんは、道楽だ。
甲斐性のあるやつが手を出す遊びだ。

どうしてもやりたかったら、それだけの甲斐性をもって、全財産賭けるくらいの博打をしてみろと言いたい。

アタシがもしも、この一握りの甲斐性のあるヤツだったとしたら、妾の一人や二人囲うかもしれぬ。
賭けるなら、う~ん・・・余命半年の時点で、全財産を賭けるタイプのような気がする。

所詮この世は仮住まい、あの世へ金は持って行けぬのだから。

物書きと賭け事

物書きの中にも、随分と掛け事が好きな人が居るようだ。

今、運という随筆を読んでいるのだが、なかなか面白い。

菊池寛は、競馬好きだったようで、アタシは競馬が判らないのだが、馬券の買い方というのだろうか、それが箇条書きされていて、余程好きだったのだろうと想像できる。

随筆であるから、短文なのであるが、6ページに渡って、競馬で勝つ、つまり運を当てる買い方がずらーっと28も列記されている。

興味深かったのは、第28条だ。

馬券買いに於いて勝つこと甚だかたし。
ただ自己の無理せざる犠牲に於いて馬券を娯しむこと、これ競馬ファンの正道ならん。
競馬ファンの建てたる蔵なきばかりか(ニ、三年つづけて競馬場に出入りする人は、よっぽど資力のある人なり)と云わる、勝たん勝たんとして、無理なる金を賭するが如き、慎みてもなお慎むべし。
馬券買いは道楽也。
散財也、真に儲けんとせば正道の家業を励む如かず。

五木寛之も面白い。

教育ママが、メンコやベーゴマで遊ぶと、将来子供がギャンブル狂になると心配するが、それは違うと。
負けると悔しいから、子供は技を磨き、努力すれば技術を磨けるという事を学ぶという考えだ。

本当にギャンブル狂になる人は、どうも自分に自信が無く、出世にも縁が無い人に多いと言う。
同期入社の人が出世したりするのに、自分はそうは行かない。
そういう時に、馬や競艇、競輪、パチンコなどで勝つと、運が良かったから勝てたと思う。そうして、出世した人の事も、あいつは運が良かったから出世できたと考えるようになり、自分は、ただ運が悪かっただけだという思考になるのだと。
自分がダメだったのでは無い、運のせいだと思うと、慰めになる。
だから、運さえ良くなれば勝てると思い始めて、ギャンブル狂に陥ると言うのだ。
実社会の中で、本当の意味で勝った者は、ギャンブル狂にはならない。
世の中の仕組みの中で、敗北を意識し始めることが、ギャンブル狂への入り口だと、そのような事を書いている。

ギャンブル依存と検索しても、その関連の書物やサイトしかヒットしないだろう。

このような随筆の中で、ギャンブルの事が書かれているとは思わなかった。

読書はやはり面白い。

物書きが、運という題材で、賭け事について書いている様子を想うのもまた、興味深い事なのである。






グリーンで伝えたメッセージ

 24日。
給料日前日だ。

Tは仕事で千葉まで行かなければならず、チャージする交通費1000円を残しておいた。
残った予備費は少しの小銭のみだ。

昨夜・・・

T「明日さ、帰りに誘われるかもしれないんだよね…」

飲み会の事らしい。
都内まで戻らなければならないからとか、断りようはあると思うのだが、ぐっと堪えて言わなかった。

T「郵便局の通帳とカード持って行くしかないかな。」

来た。

ボーナスでスッカラカンになった後に、小遣いの繰り越しを入金したので、普通口座に1500円入っている。そして、ボーナス時に定期に入れた三万円が、辛うじて残っている。

総合通帳は、定期の8割位まではキャッシュカードで引き出せてしまう。
普通預金の欄にマイナスが付き、利息も発生する借金だ。

Tの持つ口座は、債務整理の際にすべて解約、或いは残高0にしたから、この郵便局の口座が唯一だ。

繰り越しが出た月末、賞与の月、アタシはたとえ千円でも、即日入金して来た。

貯めた小銭を持って、郵便局の階段を上り、数えてもらって入金するのは、大したことでは無いが、それでも小さな労力だ。もう何回往復したろうか・・

返済をを始めてから、10回以上は通っている。入金総額は16万近い。

これはTのお金であるが、電機シェーバーを買うなら良いが、スロットに使われてしまうと、小さな労力分の空しさを感じるわけだ。
せっかく入金したのにと、やはりがっかりする。

ギャンブルに使わないでねと言うのは簡単だが、ギャンブルという言葉を使わないと決めたので、今回も言わなかった。

しかし、なにがしかのメッセージは伝えなければならない。

通帳には、記帳するだけではなくて、文字を書き込んだり出来る事はご存じだろうか?
ATMに反応しなくなるのではという心配はなく、通帳には鉛筆やマーカーで書き込むことが出来るのだ。

そこで、昨日の内に、アタシはTの通帳にグリーンの色のマーカーで、入金した欄全部に線を引いておいた。


渡した通帳を見て、Tは少し驚いた様子だった。

T[これは?」



アタシ「その印がある日に、アタシ入金したの。この1年間に入金した金額は、グリーンの金額を足せば判るよ。だいたい15万ちょっと。」 

T「15万も無いでしょ?」

アタシ「よく見て。後ろのページの定期預金欄にもグリーンがあるでしょう?それがボーナス時の入金だよ。足すと15万超えるはずだよ」

そのうちの12万強をギャンブルに使ったことは言わない。

沈黙が流れた。 貯めた金額を把握していないのだ。

アタシ「普通預金の所にマイナスが付かないとイイね。」

マーカーは5色持っている。

グリーンにしたのは、色の効果を考えたからだ。

虹の中の真ん中はグリーンで、中立をイメージさせる。
そして、刺激が少なく、安心感と心の安定、落ち着きを感じさせると言われている。

お金を引き出す時には、カードだけでは無くて、記帳するように伝えてある。

開けば、グリーンのラインが見えるはずだ。

せめて、マイナスが付かないように踏みとどまることが出来るだろうか。

落ち着いて、考えながら使うんだよ、せっかく貯められた月もあるんだから。
このメッセージが届くかどうかは判らない。

2017年8月23日水曜日

◎ ガスパッチョ

きちんとパターで炒めた具材(玉葱、粗挽きウインナー、ニンジンとグリーンピースにむき海老も)とお米で炊き上げたピラフ。
水加減が上手くいって美味しく出来ました。

しかし、今日の◎は、ガスパッチョ!
大きい姉さんも大絶賛のお味でした。

ヤドリギの玉葱だからこその辛味と、湯剥きした完熟トマト、キュウリもピーマンも安心なヤドリギ産。
金味に敏感なアタシは、全て手ですりおろしました。少しの塩と一欠片のニンニク、そしてオリーブオイルではなくて亜麻仁油と酢を少々。
熱を加えませんので、素材の鮮度が命です。
冷たいガスパッチョは、アンコールが出ましたので、また作りましょう。

ミキサーにかければ簡単だけれど、わざわざ買わなくても◎に仕上がります。

小さい子供さんがいる場合は、玉葱の量を減らして、トマトとキュウリを多目にすれば大丈夫よ。

たくさん作れば、冷製パスタのソースになります。

あ~美味しかった~。

撤収

横浜中華街の、1つ前の駅でした。 撮影は無事に終了し、撤収後に東横線直通で帰宅。 眠いぞ! Tファミリーは、相変わらず仲良しでほのぼの。