2017年8月24日木曜日
甲斐性
随筆を読んでいたら、思い出にも書いた、父方の祖父を思い出した。
鬼瓦のような顔つきで、とっつき難いだけではなくて、秋田出身のズーズー弁だったものだから、自分からは滅多に話しかけなかった。
名前がまた、英千代だ。
この祖父は、一代で貴金属装身具の会社を興し、今のSEIKO,服部時計の創始者とも懇意だった。
妾を囲っていて、それは4人だったか5人だったかは忘れたが、其々に家を持たせ、毎月のお手当も渡していた。
これを送金するのは、正妻だった祖母だったから、祖母はずいぶんと複雑だったろうと思う。
だが、祖父にはそれだけの甲斐性があったという事だ。
つまり、妾に家を買い与えたり、手当てを渡す経済力があったという事だ。
女もまた道楽の1つだろう。
英千代は、他の賭け事はしなかったと記憶しているが、妾を囲うだけの甲斐性があったことは事実なのである。
現代で、このような甲斐性のある男(女でも構わぬ)はどれだけいるか。
ほんの一握りに過ぎないだろう。
甲斐性が無くても、女遊びをするような輩は、アタシに言わせれば 一昨日来い!だ。
はっきり言って、肉欲に負けた者同士の薄気味悪い恋愛ごっこに感じるわけだ。
ギャンブルだってそうだ、物書きの方が書いているように、賭け事なんてもんは、道楽だ。
甲斐性のあるやつが手を出す遊びだ。
どうしてもやりたかったら、それだけの甲斐性をもって、全財産賭けるくらいの博打をしてみろと言いたい。
アタシがもしも、この一握りの甲斐性のあるヤツだったとしたら、妾の一人や二人囲うかもしれぬ。
賭けるなら、う~ん・・・余命半年の時点で、全財産を賭けるタイプのような気がする。
所詮この世は仮住まい、あの世へ金は持って行けぬのだから。
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