暫く工事中だったビルが、姿を現した。
道玄坂沿いの雑居ビルだ。
建物にも、顔というのか、つまり、姿があるわけだが、どうもこの捲れ上がったような外壁の装飾に落ち着きが無い。
年月を経ての傷みや汚れは、巧くすると、一種の味わいのような物が醸し出されて、ビルと言えども、歴史を感じさせてくれる場合がある。
今は、塗装やタイル以外に、様々な外壁用の素材があるらしく、一見すると斬新に見えなくもないが、やはり落ち着きは無い。
そもそも、日本の街並みに、統一感のようなものを求めるのが間違っているのだろうと思うが、毎日眺める風景の中の建物であるから、美しいにこしたことはないのである。
捲れ上がっているだけではなくて、人工的な木目柄のパネルが、欅並木から浮き立っていて残念だ。
このビルに足を運びいれることはないのだけれど。
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