2017年7月9日日曜日

KIMONO IROIRO  浴衣



 特に和服が好きではなくても、浴衣は着る方が多いです。

これはお稽古で使っていた紺地の浴衣。
皆さん、練習で必死過ぎちゃって、柄行までは覚えていないかな。

素材は綿。 機械ではなくて、職人さんによる本染めです。
機械で染めたものとを見分ける場合、裏を見てください。
本染めの場合は、染料がしっかりと染み込むために、裏も同じ色柄に染まります。
機械の場合は、生地の表面にプリントしますので、裏は白っぽいのです。

もう暑苦しくてよくぞそんな色柄の浴衣を着られるもんだ!と嘆かわしくなるほどの
赤やピンク、レースひらひらのも見かけますね。

簡単に言ってしまうと、浴衣はそもそも、湯上りに纏うような普段着で、
いわば、部屋着のようなものです。
外出着に分類される浴衣は、また次の機会に。

市販されている浴衣は、ほぼ海外製品のミシン仕立てになってしまいました。
これは手縫いです。
手縫いですから、解くのも簡単で、生地が傷んで来たら寝間着に、最後は雑巾になるまで大切にしたものなのです。
(ミシンは上糸と下糸を使いますから、解きにくいです)

基本は、紺地、白地です。 なんてったって涼しげですから。
着ている本人ではなくて、はたから見て涼しげであるという事は、言ってみれば、周囲の方々への配慮でもあるわけです。

身長や細身、ふくよかさん、自分の体形に合った柄つけの物を選びましょう。
これは着物の基本です。
文様を見て、良いと思っても、似合うとは限らないからね。
この浴衣のように大柄な花模様は、小柄の方には残念ながら似合いません。

下の画像は裏側です。
居敷当て という白い生地が縫い付けてあります。
お尻にあたる部分です。
座ったりしゃがみこんだり、一番糸に力がかかるのがお尻です。
つまり補強してあるということです。

恋人と花火大会に行って、座ったとたんに お尻部分が破れたなんて悲惨な目に合わないように。

浴衣は、肌襦袢と腰巻の上に着ますよ。
間違えても、パンツ(下着の)とブラジャーの上に直接着ないでくださいね。
肌襦袢は進化していて、スリップタイプのものが出回っています。
バストは、洋装では大きく見せたい(アタシはそうじゃないけど)って、無理だし・・。
胸は潰しましょう。
和装ブラが便利です。

帯の上に、豊かなお胸が乗っかっているような着方が、最もカッコ悪いのです。
これも他の和服と同じです。

おさらいになりますが、和服は包み隠す、洋装は見せる という大きな違いがあります。
包み隠された物を見たいと思うのが本能です。(殿方の)
つまり、異性を意識している衣類であるという事は、浴衣も他の和服も同じってことです。

そして、明るい時間には濃い色を、夕暮れから夜は白地が基本です。
何故かというと、映えるから。
当たり前ですね。 暗い中で暗い色を着ていたら目立たない。

似合う柄を上品に、歳相応の着方で。

長襦袢を着ませんので、半襟は見えません。
これも復習ですね。
襟が無いときは 足袋は履かないのです。素足に下駄です。
よそ行きになる浴衣で、長襦袢の半襟が見える場合は、夏用の麻の足袋を。

最期に下駄の事。
塗りの下駄は、裸足が気持ち良いです。
桐の素地のままの下駄も魅力的ですが、足裏の跡が残って汚れます。
足袋を履いた時用にした方がよろしいですね。

帯は単の半幅。あるいは夏用の名古屋でも。

ところで、この画像の浴衣に染められている花は何でしょう?
むくげです。盛夏の花ですね。
金魚ですとか、朝顔や花火のように、夏の柄を着るも良しですが、晩夏の頃には、秋草などの柄に着かえる楽しみを持てたら、粋な事でしょう。

着物塾 浴衣でした。







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六本木ヒルズ

イベントの付き添いで、六本木ヒルズへ。 51階からの夜景をアップしておきます。 東京って凄いねー。