2017年7月20日木曜日

犬 と チョコレートまんじゅう


まこちゃんがロクロックビを怖かったように、オバアチャマにも怖いものがありました。
まこちゃんとおなじ3才くらいの時からずっとズットです。

それは  です。

オバアチャマが子供の頃は、お家の回りにも公園や空き地にも、飼い主がいないがたくさんいました。
  野良犬と呼ばれていました。

野良犬には、ご飯をくれる飼い主がいなかったから、野良犬たちは、自分でご飯を探し歩いていたんです。

ごみ置き場に捨てられた食べ物を食べたりしていました。

オバアチャマにもお母さんがいました。
お母さんは、まだ子供だったオバアチャマに、よく、おつかいを頼みました。

1番怖かったのは、お肉屋さんへのおつかいです。

は、お肉やコロッケが大好きです。
はとっても鼻が良いのです。
遠くにいても、オバアチャマが買ったお肉の匂いがわかるのです。
そして、お腹がすいていると、ものすごい早さで寄ってきます。

オバアチャマは、なんとかに気づかれないように、お肉を抱えてお家まで走って帰りました。

ところが、まこちゃんも知っていると思うけれど、はかけっこが早いです。
人間よりもズーーッと早く走れます。
オバアチャマは、が欲しがっているのはお肉だと知っていたけれど、買ったお肉をもって帰らないと、お母さんに叱られてしまうので死物狂いになりました。
目をつむって涙を流しながら走りました。

そうしてオバアチャマは、だんだん大きくなったけれど、中学生の時に、
またに追いかけられました。
その時は、大切なお小遣いで買ったチョコレートまんじゅうを持っていました。

学校の帰りに買ったのです。
学校にお小遣いを持って行ってはイケナイ決まりがありました。
だけどオバアチャマは食いしん坊で、100円玉を持っていたのです。
チョコレートが大好きだったからです。

帰り道にあった公園のブランコに座って、チョコレートまんじゅうを食べようとしたら、大きな野良犬が近づいてきました。

大きなは、ウーッウーッとうなりながら、オバアチャマに飛びかかって来ました。
このままではにヤッツケられてしまうと思ったオバアチャマは、
大切なたいせつなチョコレートまんじゅうを投げました。
力をふりしぼって、遠くの方に向かってエーイと投げたのです。

涙がポロポロあふれました。
怖い気持ちと、チョコレートまんじゅうを  に取られてしまったことが悲しかったからです。

だけど、この事を、お母さんには話せませんでした。
どうしてかというと、学校でイケナイ事になっている100円を持っていたことがバレてしまうし。
そのお金でチョコレートまんじゅうを買った事もバレてしまうからです。

オバアチャマは、45才になるまで  が怖かったのです。

45才の時に パズーに会いました。
パズーは動物を売るお店やさんに並べられていたのです。

野菜やお菓子みたいに、動物を売るお店があるのです。

オバアチャマは  のような動物に値段をつけて、売るのは良くないと思いました。
とてもかわいそうな気持ちがしました。

動物を売るお店にはお客さんが来ます。
そして、人気がある  を選んで買うのです。

パズーはまだ赤ちゃんだったけれど、誰も買いませんでした。
人気が無かったからです。

だからオバアチャマは、人気が無くて寂しそうにしていたパズーを思い切って買ったのです。

10年前のお話です。
その日から、オバアチャマは  が怖くなくなりました。
 も笑ったり悲しんだり、我慢をしたりする可愛い生き物だと判ったからです。

オバアチャマは、これからはもう  をお店やさんで買わないつもりです。
チョコレートまんじゅうは買うかもしれないけどね。

パズーにも、パズーを生んだお母さんが居ると思います。
パズーが元気に暮らしているか心配しているかもしれません。

だから、おかあさんのかわりに、オバアチャマはパズーを一生懸命育てています。

オバアチャマが育てる  は、パズーが初めてで、そして最後です。
そう決めています。

まこちゃんが、また遊びに来たら、このあいだみたいに、パズーを可愛がってあげてください。

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空いてるトップス

買い物帰りにカフェに寄ろうとしたら、どこも待ち人だらけ。 西武百貨店のトップスは、大抵空いてるし、安心の美味しさだね。 一瞬、季節限定のマロンケーキに心が動いたけれど、定番のチーズケーキにしました。 チーズケーキは酸味強めが好き。