2017年7月2日日曜日

ある男の物語り 神経質の大食漢

Tは非常に神経質である。特に、食品に関してだ。 冷凍してあるお弁当のおかずを、新しい物から持って行くのだ。 数日経つと、なんやかんやと理由をつけて持って行かない。 冷凍して、それが何であるか、解凍してみないと判らない事にも不満があるらしい。
つまり、本音は、毎日作って欲しいということであろうと思う。
丼タイプのランチボックスに乗せられるおかずには限界がある。 適量を小分けにして冷凍している。 神経質であるばかりではなく、Tは大食漢でもある。
1食分ではなくて、2食分づつ持って行っているようだ。
減りが早すぎる。
先週の事だったか、1キロ以上入った大きなアイスクリームを買った。 家計から買ったので、3人で1週間は食べられそうな特大だ。
小皿に盛って食べたら、安価な割には案外美味しかった。 翌々日、また少し食べようかと取り出したら、やけに軽い。
蓋を開けたら、もうスプーン2杯分程しか残っていなかった。
大きい姉さんに聞いたら、Tが箱を抱えて、お皿にも移さずに貪り食べていたらしい。 だから、大姉は、食べるのを止めてしまったそうだ。 口をつけたスプーンで直接食べるのを見てしまったからだ。
それを聞いたら、アタシも残りを食べる気持ちが失せてしまった。
結局、1キロのアイスクリームは、3日足らずで、殆どがTのお腹に入った事になるわけだ。
まれに買う副食は個別にしよう。或いは、小遣いの中で各々が買う方が良い。 Tには分配する意識が無いからだ。
そして、神経質で大食漢のTは、最近、またゴミ捨てと食器洗いをサボり始めている。
昨夜もだ。テレビを見ながらご飯を食べていた。食器は流しに起きっぱなしだ。 お皿を洗ってね、と言ったら、ベッドの中から返事が聞こえた。「朝洗いますから」 台所が汚れていると、実はアタシは気になって仕方がない。 だが、洗いたくなるのを我慢する事にしている。 1度洗ってやると、この決め事は無かった事になってしまうからだ。 朝になり、流しを見たら、Tの使った食器は洗われていなかった。そして、既にTの姿は無かった。 誰かがなんとかしてくれるだろうという甘えは、ギャンブル依存症を病むと習慣化するそうだ。 元々が寄りかかり気質なのだから始末が悪い。
寄り掛かられ気質のアタシは、ことTに対しては、寄り掛かられる事を固く拒否している。 これは、ギャンブル依存症の身近にいる 借金の肩替りなどをしてしまう 共依存に陥らない為だ。
共依存もまた病なのだ。
依存症者から頼られる事を生き甲斐に感じる類いの人間だ。 そこにしか、自分の存在価値を見出だせないタイプの人がなりやすいそうだ。 例えば、アルコール依存者に対して、一杯だけだとアルコールを与えてしまう。また、借金をすれば、今回だけだと肩替りする。 一時的に依存症者から感謝される事で満たされるらしい。
アタシはお節介な性格だ。いくつかの共依存判定チェックシートを試してみた。
結果は、チェック項目0~2。 自立心旺盛で、共依存にはなりにくいタイプと出た。
ギャンブル依存症者との暮らしは、様々な対策と自己防衛が必要なのだ。
ギャンブル依存症のみならず、神経質とも大食漢とも闘わねばならない。
家計に関わる事だ。 攻防戦は、今年の後半戦に突入している。

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空いてるトップス

買い物帰りにカフェに寄ろうとしたら、どこも待ち人だらけ。 西武百貨店のトップスは、大抵空いてるし、安心の美味しさだね。 一瞬、季節限定のマロンケーキに心が動いたけれど、定番のチーズケーキにしました。 チーズケーキは酸味強めが好き。