2017年9月4日月曜日
違いを知ろう 心療内科と精神科
この薬は、過去に心療内科(メンタルクリニック)で処方された、棄てる薬だ。
気持ちが沈むとか眠れないという理由で、心療内科を受診する人が増えているのと同時に、心療内科、メンタルクリニックは増え続けている。
昔、内科と心療内科の看板を掲げたお爺さん先生が居た。
もうずいぶんなお歳で、引退されてしまったのだが、この先生はとても良い先生だった。
精神医療の経験がない内科医・消化器内科医・眼科医などが「心療内科医」として簡単に開業できることを教えてくれた。
そもそも、心療内科は、内科に属していて、原因がはっきりしない心身症のような病から来る、胃腸とか、頭痛とか、そのような治療をする医療機関なのだそうだ。
つまり、心身医療の中の、内科領域を治療するわけだ。
脳内のバランスを調整する技術は持っていない。
だから、脳に原因があり、脳内の治療を必要とする治療は行わない。
これは、精神科の仕事で、知識も必要だが、薬物療法をはじめ、行動療法などもあり、時間をかけて患者と向き合う必要がある。経験も必要だと聞いた。
しかし、心療内科でも、精神科で処方する薬の処方箋を書けるから、安易に色々な病名を出してしまう内科医が多い。
医療設備が殆ど必要が無いから、簡単に開業できてしまうらしい。
ちょっと大変な事が続いて、よく眠れないとか、頭痛肩こりなどの不定愁訴で、何軒か行った心療内科で、アタシは過去に、いくつもの精神疾患の病名を付けられて、これだけの飲まない薬を処方されたのである。
真に受けて飲んだら、薬漬けになってしまう。
これは、患者側にも知識が必要だと、お爺さん先生は言っていた。
不調で自分の所に来る患者さんの中で、数は少ないが、これは脳の病だなという時には、精神科に紹介状を書く。
ところが、脳の病の可能性があっても、薬物治療とカウンセリングというよくわからない対話で、精神科への受診を進めない医者が沢山いる。
お爺さん先生の所へ来た患者さんの多くは、少し休めば治る程度だったり、職場や家庭環境になんらかの原因があって不調を生じている、適応障害のような人が殆どで、抑うつ状態にはあるが、原因が改善されれば治る人の方が断然多かったそうだ。
それなのに、患者さんの方から、うつ病ですよね?診断書を書いてもらえませんかと言われるものだから、うつ病では無いから書けないよと言うと、その患者さんは、もう来なくなると言っていた。
極端な例では、うつ病という診断書があると、職場から病傷手当てをもらえたり、程度によっては、国から補助金がでるから、とにかくうつ病と診断されたい患者も居るのだそうだ。
そのくらい意欲的に診断書を書いてくれるドクターを探せるエネルギーがある時点で、うつ病では無いと笑っていた。
病であるよりも病ではない方が良いに決まっているが、不定愁訴の場合は、身体も心も辛いから、中長期的に休みたいと思うのは良くわかる。
しかし、薬漬けになっては元も子もないのである。
だから、精神科にかかるべきなのか、或いは心療内科であるならば、どのようなドクターが診てくれて、精神科への紹介ルートがあるかどうかも調べて行く必要がある。
内科と脳では全く違うからだ。
予約がぎっしり埋まっていて、ホームページを見て良さそうだと判断は怖い。
何で良さそうだと思うのかを考え直して、じっくり見極めなければいけないと思っている。
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