何かを知りたい。
教えてほしい。
解りたい。
こういった知識欲は、誰しも持っているものだと思う。
今は、ネットの情報が溢れているから、読んだだけで物知りになってしまう。
解ったような気にはなっても、目を通した程度の知識は忘れてしまうものだ。
料理のレシピが良い例だ。 サッと読んで作ってみる。美味しく出来て、 また翌月作ろうと思うと、にわか仕込みのレシピは忘れている。調べるのも面倒なので、結局は、頭に入っている献立を作る事になる。
頭に入っている献立は、経験値を重ねているから、アレンジが可能だ。
少し調味料を加減してみたり、食材を変えたり、調べなくても出来るのだ。
知識を自分のものにしたいと思ったら、その道の経験値が高い人に教えてもらうのが1番だと思っている。
パズーが初めて発作を起こした時はうろたえた。
当時は徒歩で行ける動物病院がかかりつけだった。ご年配の、とても良心的な先生だった。
しかし、発作の相談をしたら、今の救急病院を紹介してくれた。
理由は、夜間休日は私では対応出来ないからと、そして、ながく獣医をやっていて、てんかんの事は知っているが、発作中の犬を見たことは無いと仰ったのだ。
発作は、治まってから受診になるから、見たことが無いという獣医さんは多いと思う。
けれど、見たことがない事を含めて、対応出来ないと、他の病院を紹介して下さった事にとても感謝している。
実に丁寧な先生だったと思う。
今の救急病院には、発作を含めて、経験豊富な獣医さんが揃っている。
真夜中に駆け込んだ事もある。
今日も、主治医にいくつかの質問をした。
何を不安に思っているか、何を知りたがっているか、その事を察知して、懇切丁寧に答えてくれる。
知識と経験、体験が豊富だから出来る事だと思う。
腫瘍があった場合を心配している事は、当然ご存じだ。 だが、気休めは言わない。
きっと大丈夫だとか、そのような事は言わないのだ。
それよりも、腫瘍があった場合の選択肢を含めて、今やらなければならない治療の説明を細かく教えてくれる。
患者である動物への愛情と、飼い主に対する決め細やかさが、この女医さん指名で予約される方が多い理由だと思う。
安楽死についての考え方には、先生とアタシの間に相違点がある。
だが、お互いに聞く耳を持ち、真摯に考えて行けば乗り越えられると思っている。
こちらは無知だ。謙虚に耳を傾けなければならない。
それが出来なければ、得たい知識が得られないだけではなく、信頼関係も築けないからだ。
何かを知りたい時に、この謙虚に耳を傾ける姿勢はとても重要なのである。
年齢も性別も関係が無い。
教え励まして下さる方は、アタシにとって、皆な時に厳しくけれど優しい大先輩なのである。
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