2017年9月16日土曜日

やれ目出たや 寿陵





 小雨に降られたけれど、予定通り、お寺さんへ志納金を納めに行ってまいりました。
ロッカーだろうと、生前に準備するお墓は 寿陵と言っておめでたい事。

せっかっくだから、花輪違い(七宝)紋の弓浜絣を着て行きました。

合わせたのは、変わり織の博多名古屋。
すっきりと白一色に、秋を感じさせる臙脂の小物と草履で。

仏教の経典に書かれている七つの宝物「金、銀、瑠璃、珊瑚、瑪瑙(めのう)、玻璃(はり)、千年生きるとされるシャコガイ」に由来すると言われていて、耐えることのない永遠の連鎖と拡大を意味し、円満、調和の吉祥文として親しまれている柄なのです。

木綿のお着物ですので、単で普段着。(洋服で言えばデニムです)
これは、父方の祖母から受け継いだお気に入りです。

とても男前の副住職様が、本堂からお座敷、中庭までをゆっくりと案内してくださいました。

震災でも大戦でも焼け残ったそうで、風情のある素敵なお寺さんでした。

表には椿、中庭にはザクロと桜、四季折々の樹木が植わっていて、タイムスリップしたような懐かしさでした。

もう50も半ばですから、帯は下目にゆったりと、襟袷も浅く、ショートヘアなので、抜きすぎずに着ました。着始めてから出かけるまで40分ほどです。

帯締めは、小物や着物、帯の色が全部入った丸組の普段用で、これも好んで締めています。

弓浜は、庶民の野良着でしたが、今は希少品となり、国の伝統工芸品・鳥取県の無形文化財に指定されています。とても購入できる価格ではなくなってしまいました。

木綿でも、娘に晴れ着を着せたいというような願いから、結構このようなお目出たい柄行も織られていたのですね。

祖母は明治の生まれですから、このお着物は、100年前のものという事になります。
お家で洗いながら、普段に着ているという訳です。

納まり処が決まってホッとしました。
目出度しめでたし。





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