2018年3月19日月曜日

薄曇り下り坂

そこかしこで春の息吹を感じるが、今日は薄曇り下り坂。
これから雨の予報が出ていて、今の気温は高めなのだが、今週は10度を下回る日があるらしい。

今さら冬のコートを着るのも重く感じて、スプリングコートが必要かと数日考えていた。

一昨年、気に入っていたスプリングコートを洗濯機に放りこんで洗ったら、撥水加工が取れて駄目にしてしまったからだ。

買うかなと、廊下に置いてある散歩用品を入れてあるベンチチェアーの蓋を開けて探ってみたら、そのスプリングコートが捨てずに保管されていた。

迷った記憶があるが、捨てたとばかり思っていたのである。

品質表示を確かめてから、洗濯機のドライコースで洗ってみたら、なんと甦った。

散歩に着るだけだから、まだ十分に着られる。

服を新調する場合の目安は、汚れ具合だけでは無くて、生地の弱り具合を見るようにしている。

節約は素晴らしいことであるけれど、端から見て貧乏くさいのはいけない。
たまに、クリーニングなどで手入れはしていても、いかにもヨレヨレと生地に力が無くなった物を着ている人を見掛ける。

歳を重ねたら、それは尚更哀しく映るものだ。

特に目立つのが、コート、セーター、靴なのである。

こざっぱりしていた方が、少しは幸せそうに見えるもので、多分、自分も気持ちが良いはずだ。

先日、お見舞いに出掛けた帰り道で、随分と素敵な老婦人とすれ違った。

柔らかい色目のベージュのスプリングコートは、細番手のコットン素材で、オフホワイトの綿ニットとパンツを合わせていた。ふと足元を見たら、ヌバック素材の春夏ショートブーツもベージュで、良い帽子を被っていた。
なんとも上品でお洒落だったのである。

広尾にお住まいなのであろうと想った。

街に似合った人というのが居るものだ。

こっちは渋谷だから、何を着ていても良さそうな街ではあるが、なるべくならば、お洒落に見えるにこした事はないと思っている。

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