玄米にしてほしい と、大きい姉さんの要望で食の見直しをした。
面倒なようで、実はそうではなく、炊けたご飯を保温に移し変えたら、さっさと鍋を洗って、翌日のお米を浸す。
たった1つの事を変えただけなのだが、もう少ししてから研げば良いやと、適当にしていた米研ぎも無くなって、手が荒れる心配も無くなって、炊飯器任せに出来ない分、台所仕事の順番まで変わってしまった。
鍋ばかり増やしては、手狭な空間がますます狭くなる。
手持ちの鍋は、それぞれの役割分担が決まっている。
特に、圧力鍋の使用頻度が増えたので、とにかくご飯を炊く。
その間に野菜を刻んで、ご飯が炊けたら、また別の煮物をしたり、フライパンを使ったりして、パズーのお肉か魚を茹でたら、同じ小鍋でお味噌汁の準備だ。
シュッシュシュッシュと重りが揺れ、湯気が立ち上ぼる。
一通りが済んだら、後はもう、食事時まで、パズーの散歩以外は自分の時間に集中するのである。
おかわりおかわりで、お弁当のご飯が余らなかった。
それで今、慌てて、少し残っていた白米を炊飯器にセットしてタイマーをかけた。
いつの間にか風雨がピタリと止んでいる。
最後に換気扇を回して、煙草を飲みながらひと息つく。
ひと息つきながら、明日の献立を考えて、それから換気扇と灯りを落とすと、暮らしの音が眠りに入るのである。
今日為すべき事は今日中に終える。
ここでスッと眠れたら良いのだが、実はこれから一時間か二時間は、至福の時なのである。
夜の帳の中で、布団にくるまって、あれこれととりとめのないことを想う。
明日はどんな1日にしようか。
足元に丸くなって、パズーも寝息をたて始めた。
今日は何色だったか?
秋深く、えんじ色のようだった。
今日は何をしたか?
家事をこなし、針を進めた。仕事もした。
何の為に?
明日を生きる為に。
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