2017年10月27日金曜日

宮沢賢治は食べ過ぎか?

あまりにも有名な、宮沢賢治の雨にもマケズ。

玄米を食べている人に限らず、この詩の
一日玄米四合…のくだりは、食べ過ぎじゃね?と疑問を抱く人がたーくさん居るんですね。
四合と言えば、確かに四人家族くらいのご飯の分量です。

しかし、これが書かれた時代は、食事の主役は玄米そのものでした。

そして、この詩は、最後を読むとわかりますが、 そういう人に私はなりたい!と言っています。

つまり、そういう人にはまだなっていなくて、希望なのです。

現実には、雨にもマケズが書かれた後に、若くして宮沢賢治は亡くなっています。

この詩は、岩手花巻の斉藤宗次郎という人がモデルになったと言われています。

クリスチャンになった事で、様々な迫害を受けながら、それでも花巻に住み続けて、懸命に生きたと言われて居ます。

クリスチャンになるきっかけとなった内村鑑三に呼ばれて、花巻を離れることになった日、迫害した人を含めて、たいへん沢山の人が、駅に見送りに来たそうです。
その中に、宮沢賢治が居たのです。

話は玄米四合に戻りますが、この四合の玄米は、おにぎりを六個~八個くらいかなと思います。

農作業などの肉体労働をしていたと考えると、一食に2~3個のおにぎりとお味噌、沢庵や少しの野菜は、質素過ぎるとアタシは感じます。

急に思い出しましたので、雨にもマケズ載せておきます。



雨にも負けず 風にも負けず

 雪にも夏の暑さにも負けない

 丈夫な体を持ち

 欲はなく 決して怒らず

 いつも静かに笑っている

 1日に玄米4合と味噌と少しの野菜を食べ

 あらゆることを自分を勘定に入れず

 よく見聞きし 分かり そして忘れない

 野原の林の下のかげの

 小さなかやぶきの小屋にいて

 東に病気の子供がいれば

 行って看病してやり

 西に疲れた母がいれば

 行ってその稲の束を背負い

 南に死にそうな人がいれば

 行って怖がらなくてもよいと言い

 北に喧嘩や訴訟があれば

 つまらないからやめろと言い

 日照りのときは涙を流し

 寒さの夏はおろおろ歩き

 皆にデクノボーと呼ばれ

 ほめられもせず 苦にもされず

 そういうものに 私はなりたい


宮沢賢治

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

空いてるトップス

買い物帰りにカフェに寄ろうとしたら、どこも待ち人だらけ。 西武百貨店のトップスは、大抵空いてるし、安心の美味しさだね。 一瞬、季節限定のマロンケーキに心が動いたけれど、定番のチーズケーキにしました。 チーズケーキは酸味強めが好き。