発作の後は落ち着いて、パズーはご飯を平らげた。
昨日とはガラリと変わり、今日は寒い。そういった気候の変化も、還暦のパズーには堪えるのかもしれない。
今夜はTは食事が要らないそうで、お手軽に鶏そぼろご飯と薬膳スープにした。
炒り卵の黄色が春らしい。
今日は、8キロのパズーを、抱っこしたまま歩ける距離のギリギリだった。結構重いのである。
昔は、赤ちゃんを抱っこしたりおんぶして歩き回れたのに、もうそういう体力が無いことに気が付いた。
よく二人も育てられたものだと、我ながら感心してしまう。
子育ての前半は体力勝負だった。後半は、稼ぎの闘いだ。
無事に育て上げる事が出来てホッとしていた所に、今度はパズーだから、頑張って体力を維持しなければならないのである。
パズーは幸せに思ってくれているような気がする。
半日以上も留守番しているペットが沢山居て、発作に気付かない飼い主もいると聞いた。
パズーは、地震がきても発作になっても、必ずアタシか大きい姉さんが居る。それが当たり前だと思っている。
いい加減に見えて、アタシは結構生真面目な性格なのである。
2~3時間の留守番なら大丈夫と思えない。
大丈夫だった事もあるが、それはたまたま大丈夫だっただけだと思っている。
6時間の留守番をさせたのは5年以上前で、小さい姉さんの結婚式の日だった。
ギリギリの時間に会場に向かい、終わった後の事は大きい姉さんに任せてタクシーに飛び乗った。
雨が降っていて、黒留め袖が濡れたが、そんなもんは洗いに出せば良い。
傘もささずに、和服の礼装で走った自分を思い出すと、今更ながら可笑しくなる。
披露宴を終えた小さい姉さんに「じゃあね、バイバイ」と言って、走ったのである。
大切な存在は少ない方が良い。
骨がおれるのである。
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