最後に銀座へ行ったのが、債務整理の為に弁護士さんの事務所を訪ねた一昨年の事。
歩き回る心のゆとりがあるはずもなかった。
手垢がついた物は処分して、そのうち銀ぶらでもしたいと調べたら、必ず立ち寄っていた、和装小物の くのや さんが閉店していた事を知った。
百貨店内とネットショップは続いているようだが、 暖簾をくぐる時のワクワクした気持ちは、もう味わう事が出来ない。
更に昔、とても手の届くお値段では無かったが、和装バッグの老舗、白牡丹 が店を畳んだ時と同じくらいのショックである。
街が変わり行くのは仕方のない事ではあるが、銀座らしさを支えていた老舗が消えるのは淋しい。
店内は決して広くは無かったが、小間物や帯締めなど、お土産として買える小物を選ぶ時の楽しさは、着物好きにとっては特別な時間だった。
チラッとホームページを覗いて見たが、あの楽しみは味わえないのである。
実店舗には、お店の風格のような空気が漂っていて、品揃えや並べ方にも個性が溢れている。
ネットショップは便利だが、あの空気感と匂い、たまたま同じ時間にお店を見て歩いている人々と、笑みを交わすような触れあいも無いのである。
ショッピングカートに、品物をクリックして入れてみても、衝動買いは防げるが、面白味は無い。
あ~つまらないツマラナイ。
日本がどんどん味気なくなって行く。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。