2018年2月8日木曜日

余熱

輪切りにした薩摩芋は、柚子の果汁と塩だけであっさり煮てみた。

鶏のぶつ切りは、京ネギと生姜煮にして、余熱があるうちに水菜を入れる。
お味噌汁は大根で、かろうじて一汁二菜になった。

余熱は便利で、生でも食べられる野菜の色と歯応えを残す事が出来る。

もう一色足りないと、出来上がった後に思うことがたびたびあって、そのような時には、余熱があるうちに加えて蓋をしておく。

映画を観て、まだ余韻があるうちに席を立つ人が多いが、アタシは最後の最後まで座っている方だ。

あんなに急ぐのは、エレベーターが混むからというような理由なのだろうと思うが、ほんの10分程度の差だと思う。

熱も、感動も、余すところ無く味わいたいと思っている。

今年も何かを観に行く予定でいるが、まだ決めていない。
何月頃が良いだろうかと考えあぐねていて、真夏は避けると、秋が候補に上がる訳だが、だいぶ先の事になってしまう。

今から秋の予定を組むのは性分に合わないのである。
せいぜい2、3ヶ月先までで精一杯。

本当は、その日の朝に思い立って出掛ける方が好きなのである。

今の時代は、何でも先行で、気儘気楽から遠退いてしまう。

その日の気分というのは大事で、その日になってみないと判らない。

明日の気分さえ判らないのに、半年以上先の気分が分かるはずがない。

9月は夏の余熱でヘコタレテいるだろう事位しか想像が出来ずに居るのである。

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