先日のHEADSTRONG FES に行った際に、ライブTシャツを買ってきた大きい姉さん。
自分に1着、モニモにに1着。
本当はサブラベルズオリジナルを買う予定が、完売で買えなかったそう。
で、本日はこれを着て出勤。
なかなか若々しくてよろしいね。
80年代、サブラベルズが渋谷のエッグマンでライブをした時に行ったのだけれど、その頃は、こういうTシャツの販売は無かったような気がする。
そもそも、ライブハウスというのが今ほど多くなかったし、会場も狭かった記憶がある。
ライブが終わった後に、完売になった方のTシャツを追加で作る事になったと報せがあって、それならば取っておいてと予約した。
せっかくだから、アタシも1着買う予定。
赤と黒があるそうで、迷いなく赤を。
かたや音楽、こっちは演劇、就職もしないで突き進んでいたわけだけれど、親に何か言われた記憶はない。
多分、その頃にはもう一人暮らしをしていて、自分の食いぶちは何とか稼いでいたからに違いない。
けれど、父親は苦々しく思っていたことは確かで、顔を会わせると「お前たちはバカの代表だ!」というような事を言っていた。
ところが、芸事が好きだった母親の方は、ライブにも行ったようだし、こっちの芝居の公演も観に来た。
呼んでも居ないのに楽屋まで来て、座長に挨拶をさせろと言うので慌てふためいた記憶がある。
他の団員の親御さんの中にも、大きな菓子折りを楽屋見舞いに持ってきて下さる方があったりして、決して珍しい事では無かったのだけれど、母は手ぶらだった。
先生の楽屋には手土産が無いと・・・という顔をしたアタシの困惑を察知したのか、バッグの中から 森永マリービスケットを取り出してポーンとくれた。
「みんなで食べなさいよ、あげるから」と言って。
ありがとうと受け取った森永マリービスケットは、既に半量が無くなっている食べ掛けだった。
そうして、当時の母の年齢を考えると、まだ40代だったのだから、今にして思えば随分若かったのだ。
今回のライブの事は、随分喜んでいるに違いない。
応援していたようだから。
そもそも、キーチの音楽的素養は、生まれながらのものだった。
小学生の時の学習発表会では、教科書に出ている唱歌を唄う生徒をしり目に、自ら立候補して独唱に出た。
そうしてみんなの前に独り立って、 ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ~~♪と、ゲゲゲの鬼太郎を熱唱して拍手喝采大爆笑だった。
いっしょに行っていたそろばん塾に遅れて行ったら、何だか中が騒がしい。
そっとドアを開けて覗くと、キーチは 塾の勉強机の上に裸足で立って、そろばんをチャカチャカと振りながら ワンマンライブの真っ最中で、アタシは冷や汗をかいて家に走り帰った。
他の塾生のみならず、そろばんの先生までもが、手拍子を打って盛り上がっていたからだ。
母に報告したら、大笑いをしながら言った
「なんでアンタは拍手もしないで帰って来たの!全く協調性が無いバカなんだから。」
キーチの愛車は コブラ1号とか名付けられた自転車で、界隈を走り回っていた。
そろばん塾へもコブラで通っていた。
塾からの帰り、コブラの前を 大人のオジサンが自転車で走っていて、そのオジサンは「月が~出た出た、月が~出た~♪」と唄っていたらしい。
後を走っていたコブラのキーチが、「あ~ヨイヨイ♪」と合いの手を入れたら、よろめいて転んだそうだ。
そんな話を聞くたびに、母は心底嬉しそうに笑っていたのである。
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