お父さんは、昭和を半世紀以上生きて、それから平成を約10年過ごしたけれど、その平成が終わりました。
今は令和2年です。
アタシは来月、お母さんより1つ歳上になります。
今の時代にお父さんが生きていたら、きっと早くあの世に行った事を良かったと思うんじゃないかな。
発展したように見えても、人々は色々なものを失って、右往左往しているのです。
近々、16年住んでいる家の手入れをしようと思っています。
きれいに片付いたら、お父さんが描いた 梅林の油彩を掛けようと思ったのに見つかりません。
アタシは、人の気配が感じられない谷川岳の風景や、お母さんの肖像画よりも、あの梅林の油彩が好きなのです。
それがつい先日、あの油彩は寄付してしまった事を思い出しました。
そう。
お父さんが最後を過ごしたホスピスに寄付したのです。
ところが、それをいつどのように病院に持って行ったのか、誰に渡したのか、何と言って寄付したのか、はたまた、どんな風に受け取ってもらったのか、全く記憶にないのです。
それだけ、お父さんが旅立った年は思考がおかしくなっていたのかもしれません。
晩年の6年を、一緒に暮らした事は良かったのかどうかも、まだ答えが出ていないのだけれど、住み慣れな土地、住まいは離れない方が良いような気がしています。
家族5人が暮らし、4人になり3人になり、そして仕舞いにはお父さんとお母さん2人になって、最後に独りになった時に、お父さんは耐えきれない寂しさを感じたのでしょう。
そこを乗り越えて、引越しなどしないで暮らして居たら、お父さんはもう少し長生き出来たかもしれないね。
お母さんの年齢を越す事が出来たから、次はお父さんの年齢を目指して生きています。
あと7年くらいで追いついてしまう。
あれからもう21年が経ちました。
一緒に暮らし始めたのは、小さい姉さんが小学校1年生に入学した年です。
アタシの孫娘が、もうすぐ1年生になるのです。
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