2017年3月1日水曜日

浅鉢

今夜は薬膳スープの日。
鶏切り落としに白菜と大根、長ねぎ、干しナツメ、松の実、クコノミ、干し椎茸と春雨。 ニンニクと生姜に五香粉、味は塩です。 乾物を入れると太陽の威力を感じますね。
半日煮込んで、スープはコックリとした色になりました。
具材を変えて毎月1度は薬膳メニュー作りたいと思います。
この浅い鉢は亡母が持っていた物なのですが、今は1つだけになってしまいました。 唐草に小花が染め付けられていて、内側は藍で桔梗とススキ。秋の器です。
良い器なので薄くて軽いです。 母は陶磁器の安物は買いませんでした。抹茶碗や急須のコレクションもあって、妹のタコヤキちゃんと分けるはずでしたが、父が叔母にあげちゃったんです、殆ど全部。 母はあなた達が使いなさいよと言ってくれていたのに残念無念。平気で持っていく叔母にも呆れてしまいましたが、返してくれとも言えずじまいでした。
和服の整理をしていた日には、母方の叔母がやってきて、これまたごっそり持って行っちゃいました。銀座のもとじさんで誂えた素敵な小紋が、他界した後に仕立て上がってきて驚きましたが、それもね。 何点か上質なお着物をお友達に貸していて、病室で、白大島は誰に…無地紋付きは誰それにと教えてくれましたが、亡くなった後に却ってきませんでした。無地の方はお目にかかった時に「借りたのではなくて戴いた」とおっしゃるので、そのまま差し上げました。
もう昔の話し。
この浅い鉢でスープは尚更美味しく感じました。
食べ物も器も、その他色々、日常品は別として、良いものを少しだけっていうのが良いね。

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