芍薬が開花したかと見に行ったら、クレマチスが先に開いていた。
蔓性植物の女王と言われるだけあって、華やかで風格がある。
薄紫の大輪は、洋風のイメージで、鉄線と呼ぶ品種の和の雰囲気とは違っている。
昨夜は夜中から、強風が吹き荒れ、その音で目が覚めてしまった。
やっと風がおさまって散歩に出たら、予報より暑かった。
それで、ちょうど日陰になっていた花壇の脇でひと休みしてきたのである。
花の種類もさることながら、色や高さを吟味して、一斉に咲いた時の見映えが考えられた花壇は楽しみの1つになっている。
クレマチスは好きな花で、10年くらい前に、大小姉さんが鉢植えをプレゼントしてくれた事があった。
陽当たりの良いベランダがある職場に置いたのだけれど、思うように蔓を伸ばしてぐれなかった。
ベランダのフェンスを這い登り、一面がクレマチスになるのを想像して世話をしていたのに叶わなかったのである。
何がいけなかったか考える暇も無い頃で、それから間も無く、隣街に移転した。
移転先も、ベランダが広く、一服できるガーデンテーブルとチェアを置いていた。
そこでも、性懲りもなく鉢植えを並べたのだけれど、いつの間にか無くなって、引き払う頃には、サボテンしか残っていなかった。
丸くてトゲトゲしたサボテンは、一回りも二回りも大きくなったが華やかさが無い。
花が溢れるベランダを諦めた頃には、そこも引き払う事になった。
それで自宅に移ってきたのである。
引っ越し前になって、ふと見たら、丸いサボテンに鮮やかな濃ピンクの小さな花が咲いていた。
育てる環境には縁が無いけれど、人様の花壇が眺められるのだから良しとしている。
女王クレマチスは、当分目を楽しませてくれそうだ。
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