気温が20℃を越え始めた。もう4月も半ばに差し掛かる。
毎日スーツを着用する立場になったミスターTであるが、20数年前に誂えたサイズオーバーのスーツ2着を、女物のベルトで締め上げてしのいでいるという有り様。
普段着はジャージ一組と、破れて膝から下がぶら下がったデニムに穴が開いたワークパンツのみだ。何とかしなければならない。電卓を叩いてみたが、ボーナスまでに捻り出せる予算は3万ちょっとだ。 不幸中の幸いは、アタシがアパレル業で仕入れが可能な事。 3件のメーカーさんと問屋さんに問い合わせをしたが、2件は無理との事。 残る1件の問屋さんが在庫を調べてくれた。
アタシ「サイズはA8ね。シングル2ボタンのノッチで、裾上げは自分でやる。でね、ネイビーとチャコールグレーは必須なのよ」
担当Nさん「身長180センチ以上かぁ。調べて報せます!」
翌日、A8のシャドーストライプネイビー、チャコールのピンチェック、グレーブラウンの3着の在庫が見付かった。
アタシ「あのさ…2着って言ったけど、3着無理?」
担当Nさん「3万で?…ブランドネームタグ無し、伝票無し…ハンガーも無し…」
ナイナイ尽くしで、春夏スーツ3着に紺のプレザーをねじ込んでもらった。ビジネスシューズもベルトも。シューズの中に靴下が2足詰め込まれて送られて来た。
手持ちの2着と合わせて5着。ブレザーにスラックスを合わせるコーディネートで6着。 50〜60代日本男性のスーツで、一番需要が多いのは、AB5と6なのだ。在庫も薄く、値下げも殆ど無い。そして売れ筋はブラック。
問屋さんには、勿論債務整理の事は話していない。ちょっと体調を崩して痩せたもんだから…と説明した。
現実には体調は絶好調、痩せ衰えて瀕死の状態なのは懐具合だけなのである。
明日はスラックスの裾上げをしなければ。 裾上げだって、外注すれば数千円掛かる。 個人再生が確定して家計が安定する日が来たら、アタシは自分へのご褒美に何か買っても良いんじゃないだろうか? 皆さんそう思いませんか?
ボランテァアじゃ無いんだからさ。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。