老齢になって、くっついて離れないような男は、足で蹴り飛ばすしかないが、赤く染まったサルスベリの落ち葉はなかなか風情がある。
都心では、紅葉の秋に包まれることはないから、こうして小さな秋を見付けて楽しむ以外にないわけだ。
落ち葉は、赤と黄色だけではダメで、そこに枯れ果てたカラカラ色が混じると深みが増して趣きを感じる。
鍋島公園まで行きたかったけれど、今日はあいにくの雨模様。
秋の雨は珍しくはないけれど、今年はなんだか蒸し暑く、昨夜からエアコンをオンにして除湿をかけている。
陽の光が届かない街に雨が降ると、待ち全体が引き締まったような感じになって、紅葉の濡れ落ち葉も一際くっきりと目に映る。
なんだ!誰も居ないじゃないかと、パズーがご機嫌な顔をしている。
何を思って、濡れたアスファルトを眺めているのだろう。
この後、また小さな身体を弾ませて一緒に坂道を下った。
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