京王井の頭線の線路際に、ヘビイチゴを見つけた。
黄色い花も咲いている。
線路付近は土があって
、よく見ると実に色々な雑草が育っている。
そのどれもが色鮮やかで元気に見える。
生まれ育った所にも、踏切があった。大小姉さん達を育てた所にも踏切があった。
踏切と線路がある風景というものは、昔から殆ど変わっていない。
世の中がどんなに便利になっても、街の風景がすっかり違ってしまっても、踏切はいつもカンカンと乾いた音を響かせ、線路はガタンガタンと軋み、そうして、向こう側へ渡ろうとする人々は、なかなか開かない踏切を文句も言わずに待っているのである。
その様子を通り過ぎる電車で運ばれて行く人々が見下ろしていて、時たま目が合ったりする。
再開発で、地中深くに敷かれた地下鉄の線路には趣きが無いだけではなくて、そこがかなり地中深い所なのだと考えるだけで息苦しく恐ろしい。
どんなに早く、どんなに遠くへ運んでくれたとしても、地中で聞く線路の悲鳴のようで風情がない。
踏切と線路がある風景は、旅にでも出たくなる長閑さが良い。
此処のように、トンネルも見えたら、尚更何処かへ行きたくなるのである。
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