2017年4月20日木曜日
ファッション迷い道 タートルネック ブラック
学生時代は制服がありましたが、それでも帰宅後や休日は私服を着ます。
着るという事にこだわり始めてから、一番変わったことは、好まないものは着なくなったという事。
何も考えなかった頃は、母が買ってきてくれたお嬢様らしい水色のワンピースも着ましたし、マドラスチェックのシャツだとか、円形フレアーのスカート、何でも着ていました。
嫌だなんて言えなかったという事もあります。
母はアタシに、なるべく清楚でお嬢さんらしい恰好をさせたがっていたように思います。
これは、母親だったら多くの人がそうなのかもしれませんけれど、今の時代は変わりましたね。
さて、私服の話です。
着てみたいと思うものは沢山あったけれど、買えない。
限られたお小遣いです。
ファッション雑誌をめくってはため息をつき、自分の洋服が納めてある引き出しを開けてはみては、またため息です。
そんな中で、これは絶対に買おうと思ったのが、黒のリブ編みのタートルネックでした。
当時はとっくりセーターと呼んでいました。
テレビでも雑誌でも、男性でも女性でも、ちょっと素敵だと思う人や、画像で、この黒のとっくりセーターを頻繁に見かけたのです。
着れば取りあえずは何にでも合わせられて、ちょっとは知的に見えるような錯覚に落ちてみたり、芸術家風でカッコよく感じました。
ですから、着るときにかぶりにくい事も、首が少々苦しく感じることも気になりませんでした。 オードリー・ヘプバーンも着ていますね。素敵。
たかがタートルネック。 実はこれをこなれた感じで着る事が出来るようになったのは最近です。 もう30年以上、黒のタートルネックが引き出しに入っていないことはありません。ずっとずっとの定番で、真夏用にはカットソー素材のノースリーブも2着あります。
黒のタートルは、衣類というよりも、着るための土台のような位置づけです。
散歩ばかりなので軽装で、この秋冬は着なかったかな。いつか、イギリスのニットの老舗、JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)のタートルは買いたいなと思っています。衿付け部分やアームホールなど、数万の価値があるなと、自分が服を縫製するようになってから判ったからです。
つまり、たかが黒のタートルネックだったとしても、カッコよく着こなすためには、カッコよく着こなせるタートルじゃなくちゃだめだという事なんですね。
良いなと思うものは・・・大抵お高いです。けれど、お高いだけの事はあるのね。
それから年齢かなと思います。 ある程度の年齢にならないと、こういうシンプルなものはカッコよく着られないわけです。 誤魔化しがきかないから。
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