年が明け、再びRのお母さんに新年の挨拶に行きました。
Rには弟がいるのだけれど、あまり来ないとの事。やっぱり長男ってやつは責任感があるらしい。
アタシは旅行慣れしていないけれど、観光地を巡る旅よりも、街とそこに暮らす人々に興味があります。
雨続きの天候ですが、昨日は午前中に太陽が顔を出しました。オランダにはアムステルダムをはじめとして大きな都市の他に、幾つもの街があるのだけれど、それらの街は点在していて、移動中にはどこまでも平坦な牧草地、農地、湖や海が広がっています。羊や馬がのびのびと歩き回っているのです。
アタシ" オランダには高齢の親と同居する習慣は無いの"
R" 無い。自立してからはそれぞれの暮らしでそれぞれの生き方をする。高齢者は福祉の力を借りながら暮らす。母は夫が亡くなってから寂しさを感じているけど、決して子供に頼らない。それが人間としての正しい態度なんだ"
そうは言っても、最近は独立型の二世帯住宅で暮らす人も出てきているらしい。
今回は洋装で行ったら、彼女はアタシのスパイラルヘアを面白く思ったらしく、ハグの時に触って笑っていました。そして、お土産に持って行った手拭いがコーヒーテーブルのクロスに掛けられていて嬉しく思いました。
オニオンスープと、梅型に飾り切りした人参のグラッセを持って行ったら、このグラッセが非常に珍しかったようです。最後まで、包丁で飾り切りしたということを理解出来ない様子でした。
息子であるRは、掃除、買い物、ATMでの生活費引き出しなどの世話を焼いていましたが、経済は完全に自立していて、引き出したのも買い物もお母さんのお金です。つまりそれだけ福祉が充実しているんだよね。
お母さんはとてもお洒落な女性で、ニュアンスの違うブルーを組み合わせたコーディネートに、シニアグラスもブルーを合わせていました。
編んだ作品や結婚した時の古い写真も見せてくれました。
ドレスのスカーとと袖にレースを使ったデザインにしたことや、膝丈に合わせてベールも短いのにした事などを嬉しそうに話して、それを理解していくつかの質問をしたら、やはり嬉しそうでしたね。
R" 今日のディナーは僕が作るよ"
アタシ" いいよ、マカロニ茹でるだけで簡単だから。"
マカロニのカルボナーラをお皿に盛り付けると、それぞれ勝手に食べ始めます。 食卓を囲んで いただきます!なんて言わないしやらない! 食べながらGood!美味しい!と言う程度。 マナー違反しないようにしなくちゃと思っていたのだけれど、ノープロブレムで気楽過ぎるほどカジュアルでした。
1人暮らしの彼女の話し相手は小鳥。
今回も、窓から車が見えなくなるまで手を振ってくれました。
福祉の充実は羨ましいけれど、寂しくても弱音を吐きにくいのってどうなんだろうね。 アタシは何だか少し気の毒な気持ちになってしまったのだけれど、これが日本的な感情なんだろうか?
もう会えないような気がするけれど、どうかお元気で。
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